「子育て以外に楽しみをもっているママは約8割」の真実を徹底取材

ママ座談会で子育て以外の趣味や楽しみのリアルエピソードを聞いた!

写真:アフロ


人生100年時代といわれる現代。子育てが終わっても人生は長く続きます。

「空の巣症候群(からのすしょうこうぐん)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

「空の巣症候群」とは、子どもが巣立ち、巣(家)が空っぽになってしまったことで強い寂しさや喪失感を感じることをいいます。

Hakuhodo DY Matrixのシンクタンク「100年生活者研究所」が、子どもを持つ20~80代の女性240名を対象に【100年生活者調査~母親編~】(2023年5月)の意識調査を行いました。

調査結果では、子育て以外に好きなこと、夢中になれることが1つでも「ある」と回答したママは、77.1%でした。

また、子育ての考え方について聞いたところ、「子育ては総合して明るい気分で取り組めている(いた)と思う」と回答したのは、夢中になれることが「ある」ママは30.8%。「ない」ママ(14.5%)と比較すると、約2.1倍の差が……。

こうした結果から、子育て以外になんらかの楽しみをもっているママは、気持ち的にも前向きであるのがわかります。

今回は、子育て以外に夢中になれることを持つ5人のママ(Aさん・Bさん・Cさん・Dさん・Eさん)にリアルなエピソードをうかがいました。

参考
100年生活者研究所【100年生活者調査~母親編~】

軽い気持ちでサッカー観戦に行ってみたら

子育て中にモヤモヤしていたというAさん。

元々家にずっといることが苦手だったとのことで、地域のイベントや外へ遊びに行くなど、意識的に子どもと2人だけにならない環境を作っていました。

ある日、知り合いのママに「チケットがあるから、サッカー観戦に行かない?」と誘われました。

スポーツにあまり興味がなかったAさんですが、軽い気持ちで行ったところ見事にハマってしまいます。

サッカー選手は試合だけでなく、地域のイベントや子育てに関するイベント(絵本の読み聞かせ・サッカー教室など)に参加していることも多く、それらをとおして、サッカーの魅力にのめり込んでいきました。

飛行機代のかからない幼児期から、北は青森、南は沖縄まで全国各地へ遠征へ行くように。旅行を楽しみつつ、お子さんと一緒にサッカー観戦をするようになりました。

その結果、2人のお子さんは人見知りをしない性格になり、サッカーをとおしてさまざまな人脈が広がるなど、親子で良い影響を受けています。

昔はパパに付き添ってもらい遠征に出かけていましたが、今では長距離の遠征もママが運転できるように。

Aさんは「地域の狭いコミュニティだったのが、今では全国にお友達ができたことで世界が広がりました」と、楽しそうに話してくれました。

「双子会」のコミュニティをゼロから立ち上げ

Bさん(4歳の双子のママ)は、「双子会」というグループを妊婦時代に知り合った友人と立ち上げました。

双子会ではオンライン・オフライン問わずイベントを考えたり、講師の方を呼んでプチ講演会を行ったりするというもの。

コミュニティを結成したきっかけは、双子のママたちといつでも繫がれる場所を作りたかったからです。

育休中は健診など比較的会うことの多かったママたちとも、お子さんが1歳を過ぎて職場復帰をしてしまうと会えなくなってしまう……。

そんな危機感から生まれた会でしたが、今では週末を中心に集い、YouTubeを見ながらヨガをしたり、親子でダンスを踊ったりと、充実した活動を送っています。

0歳のときから兄妹喧嘩が起こらないよう原因の芽を摘むようにしていましたが、双子会の間は終始ニコニコ。親子で楽しんでいます。

双子やそのご家族が集まると、40人~50人ぐらいの大所帯になるそうです。子どもをきっかけに長く繫がれるコミュニティがあるのは、とても心強いですね。

山登りで家族の会話が自然に増えた

写真:アフロ 写真はイメージです

元々山登りが好きだったCさん。お子さんと一緒に登るときもあれば、お子さんが小学校や幼稚園に行っている短い間に夫婦だけで登るときもあります。

「最初は渋々ついてきた夫も、今では山登りに夢中になっています」とのこと。

お子さんが小さいころは、ロープウェイがある低い山からスタート。行きは歩き、帰りはロープウェイを利用するなどで、途中でバテても安心です。

年齢が上がるにつれて、往復歩いて登れる山へ徐々に移行していきました。今では、余裕が出てきて歌を歌ったり、学校での様子を話してくれるので、良い時間になっていると感じています。

また、夫婦での会話も増え、登山が家族のコミュニケーションツールとなっています。

山登りの後は、すがすがしい気持ちになり、お子さんと穏やかな気持ちで接することができるといったメリットも。家族で共通の趣味があるというのはとてもいいですね。

推し活に親子でハマったママの推し活指南

写真:アフロ 写真はイメージです

Dさんは、パフォーマンスグループの推し活にハマっています。お子さんが0歳のころから推し活をスタート。

主にライブへ行ったり、ロケ地巡りをしたり、グループが行っている地域復興支援活動に参加したりなど、さまざまな活動を今では中学生になった娘さんと一緒に行っています。

2022年10月から2023年3月まで毎月推し活をしており、2022年は年5回以上ライブ観戦に参加しました。

娘さんの推しメンバーの誕生日にケーキを特注し、2人で誕生会を行ったこともあるそうです。

娘さんは推し活をとおして、全国に友人ができ、ママも親子での会話が増え、今まで以上に友達親子になることができました。

Dさんは、共有の趣味は親子関係を良好に保つ1つの手段、だといいます。

「ママがやりたいことを我慢して家の中がギスギスするより、好きなことをしてニコニコしてるほうが家族にとってもいいですよね」

Dさんに、これから推し活に挑戦するママへのおすすめの方法を伺いました。

「推し活はなんでもいいと思っています。カフェ巡り、映画鑑賞、家族と一緒にアーティストのライブへ行くなど。

種類は豊富にあるので、ママがキラキラ笑顔でいられる方法として、数分からできる楽しみをまずは見つけてみてはいかがでしょうか」

TikTok で育児の苦労や喜びを共有

「SNSの時代だからこそ、TikTokをしてます」そう話すのはインドア派のEさん。

お子さんがまだ小さく、家でできる趣味を探しました。義理の妹さんや弟さんに、TikTokを通していろいろと教えてもらい、家族間のコミュニケーションも広がりました。

YouTubeやTikTokは、スマホを片手に手軽に見れる気分転換のツール。料理系やグルメなどのショート動画を見ています。

また、同じ月齢のお子さんのいるママやパパの動画を見て、子育て中の様子や成長を見るのも楽しみなんだとか。

共感したり、私だけじゃないんだ! と思えたり、TikTokを通して気持ち的に楽になる部分があるといいます。

特に小さいお子さんのいるママは、毎日の育児でパンク寸前。育児・家事の合間に見られるSNSは、ママが孤独にならないためにもありがたい存在です。

子育て以外に好きなこと、夢中になれることを探そう!

今回、5人のママたちがイキイキと今夢中になっていることを話してくださいました。

それぞれお子さんや家族のためにとスタートしたものが、ママの一番の楽しみ! というのも素敵です。

そして、好きなこと・やりたいことを見つけて夢中になっているママは、上手に息抜きできているように感じました。

忙しくて時間がない! というママは、まずは手軽にスタートできるものからはじめてみませんか?

※この記事は、「コクリコラボ」
8割が「ある」と回答 ママたちが楽しむ「子育て以外の楽しみ・趣味」のリアル
「育児以外の楽しみ・趣味」 ママたちにもたらす想定外のパワー
「子どもが手を離れたあとの人生、どう考えてる?」 ママたちのリアルな声を紹介
のための座談会をもとに構成したものです。

取材・文/通山きみこ・林まき子(AnyMaMa エニママ)

こくりこらぼ

コクリコラボ

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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