きょうだい間の「体験格差」 4割のママが感じる「リアル」な格差体験

歳の差、経済状況、時間のなさなどから生じる「きょうだい間の体験格差」の実態

写真:yamasan/イメージマート
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今回の記事テーマも、前回記事に引き続き「体験格差」です。本記事では、その中でも「きょうだい間での体験格差」に焦点を絞り、アンケート結果やママたちの体験談をご紹介します。

【これまでの記事】
【子どもの「体験格差」】感じている親は6割 格差を実感した瞬間
【子どもの「体験格差」】に焦る親が続出 「良い体験をさせねば」と負担に思う親は半数以上

コクリコラボアンケート
「AnyMaMa(エニママ)」登録者およびコクリコメルマガ会員を対象に 2024年3月26日~4月8日インターネット上で実施。有効回答数は122件。
※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。(明らかな誤字等は修正のうえ記載)

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。

きょうだい間での体験格差をママはどう感じている?

コクリコラボアンケート

きょうだいの間での体験格差についてのアンケート設問に、「感じることがよくある/たまにある」と回答したママは4割。「あまりない/まったくない」と回答した4割弱のママとほぼ同数という結果でした。

「きょうだい間の体験格差」エピソード集

ここからは、ママたちから寄せられた「きょうだい間の体験格差についてのエピソード」の数々をみなさんにご紹介します。思わず共感してしまう、リアルな体験談がたくさん集まりました。

・上の子に比べ、圧倒的に下の子は体験が少ないと感じる。上の子に付き合わされて移動していることが主なので、下の子に合った活動にはならないことが多い。

下の子は上の子に付き合わされることが多い、というママからの体験談です。特に下の子が小さいうちは、上の子の予定に合わせて移動したり、上の子のならいごとを見学したり……となってしまうことが多いようです。

・上の子に合わせて体験をさせたとき、下の子には難しい、まだ理解するには早かったということがあります。テーマパークで利用制限があり乗れなかったり、小学生以上体験可の施設で待たせることになってしまったり。

一緒に体験させた結果、下の子にはまだ早かった……ということも多いよう。テーマパークでの年齢・身長制限で下の子だけ乗れない、というケースを挙げるママも複数いました。

・第1子にはならいごとを好きなだけさせてあげているが、金銭面や送り迎えなどにより、第2子の1歳の娘にも同じようにさせてあげられるか不安。

・ならいごとはどうしても第1子の興味のあるものになってしまう。第2子はついでに連れていかれて、そこで見聞きした世界が中心になるので、第1子の興味に流されてるなぁと思う。


ならいごとの面できょうだい間の体験格差を感じている、という回答もたくさん集まりました。時間的・金銭的な理由だったり、自分の意思が明確な上の子の興味に、まだ小さい下の子が自然と合わせる形になったりするケースがあるようです。

・上の子だけのときは、国内外への旅行に頻繁に行っていましたが、下の子が生まれてからは移動がたいへんだからと国内旅行もままならない状況です。「行ったことのある場所」の数が、きょうだい間でぜんぜん違います……。

きょうだいが増えて旅行に行く機会が減り、その結果、上の子と下の子の経験値に大きな差ができてしまった……というママからの体験談です。下の子に手がかからなくなって移動がラクになるころには、今度は上の子の部活で行けなくなる……というようなケースもあるよう。悩ましい問題です。

・上の子の幼稚園時代は外でのびのび遊べていたけど、下の子は完全コロナ禍で外出はおろか、人との接し方などに関しても経験値が違う。周りから受ける影響の大切さを痛感する。

このように、コロナ禍が原因となって生じたきょうだい間の体験格差を嘆くママもいました。

下の子の体験の少なさを感じているママが多い一方で、下の子のほうが経験が多いという回答も複数ありました。

・10年前(長男幼児期、学童期)は、経済的余力がなかったため、ならいごとや体験をさせてあげられないジレンマがありました。今は少しマシなので、(第2子の)長女は幼児期からならいごとや体験をさせてあげられることが多く、兄妹間で体験に格差が生じていると感じています。

こちらのママは経済的な理由から、下の子のほうが体験が多くなっていると感じているそうです。前回までの「体験格差」に関する記事でも話題に挙がったように、経済的な格差は大きな要因のひとつになります。

・下の子は上の子にならって行動するため、経験値の習得が早いと感じます(上の子のならいごとについていく、など)。

さきほど、ならいごと面でも上の子に体験が偏りがちだとお話ししましたが、下の子が上の子のならいごとについていくことを「経験」と捉えているママも。

・第1子も第2子も女の子、年齢差は2学年なので、きょうだい間の格差は感じません。

こちらは、きょうだい間の体験格差を感じていないというママからの回答です。たしかにきょうだいの歳の差も、きょうだい間の体験格差に関連していそうです。

・一番上の子にしかない経験(親を独り占めできていた時間など)、2番目以降の子ならではの経験(上の子がいる家庭環境、上の子の予定に付き合わされるなど)がそれぞれにあると感じます。もちろんそれぞれに同じ経験をさせてあげたいと思いますが、日常の中ですらそれぞれに違う経験・体験をしているので、それがあってきょうだいはいいなと感じています。

このママは、きょうだい間の経験の差を「体験格差」と捉えず、それぞれが違う体験・経験をしているからこそよいという、ポジティブな考え方をシェアしてくれました。

・男女の違いもありますが、個性や好きなこと、やりたがることが違うため、それぞれに合ったことをさせることが自然になった。

・互いにやりたいものをやらせているから格差は感じない。


それぞれに合った、やりたいことを経験させているからOK……というママも。「同じ体験をさせなきゃ」と考えて比較すると、どうしても偏りが出てしまうもの。こちらのママのような考え方ができると少しラクになるかもしれないな、と感じました。

上の子のほうが体験が多くなる傾向がある、捉え方次第な側面も

今回のアンケート調査では、上の子よりも下の子のほうが体験が少ないと感じているママが多いようでした。上の子のほうが下の子よりも精神的に成長し、意思が明確になっているぶん、下の子が上の子に合わせて行動することが多くなるからかもしれません。

後半でご紹介した、体験格差を感じていないママたちからの回答もとても印象的でした。きょうだいを並列に考えて比べると、どうしても体験に差が出てくるものだと思います。しかし、「おのおのにやりたいことをやらせている」「それぞれ違って当たり前」だと考えてみると、格差というややネガティブな感じが軽減するかもしれないという気づきを得ました。

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コクリコラボ

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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