AI時代に求められる力! 文科省が推進する「読解力」の本当の意味

AI時代を生き抜く!子どもに身につけさせたい「読解力」 #1

探究学習塾RAKUTO代表:福島 美智子

なぜ今、読解力が必要なのか?

2017〜2018年に、文部科学省は小学校から高校にかかわる学習指導要領の改訂を10年ぶりに行いました。小学校には2020年度より、中学校には2021年度より、高校には2022年度より実際に導入されています。

「社会の変化に対応し、自ら課題を見つけ、学び、考え、判断して行動できるような力を身につけること」という方針を掲げています。これに合わせて、教育方法も、従来の詰め込み型の教育から、主体的かつ対話を通して学ぶ「アクティブ・ラーニング式」に、より重心が置かれるようになりました。

また、文部科学省は「読解力」の定義を、下記の通りとしています。

「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力」(文部科学省HPより)

つまり「読解力」とは、文章を正しく理解するだけではなく、知識を駆使し、自分なりに考えられる力のこと。「読解力」を高めるために、「読む力」「考える力」「それをアウトプットする力」を重点的に育てていくとしたのです。

「読解力」を構成する2大要素

「読解力」は、「語彙力」と「要約力」の2つの要素で成り立っています。言葉を正しく理解し、自分の考えをしっかり伝えるには、この両者が欠かせないからです。

「読解力」は未来を生きる子どもたちに欠かせない基礎能力ですが、これが正しく身につくと全教科の成績アップにもつながります。

問題文を読み、正しく理解する能力は、全教科において必要ですよね。また、問題文を読むスピードや、物事の理解のスピードも速くなるため、学力がどんどん身についていきます。

「語彙力」だけあっても、「要約力」は身につきません。その逆も然りといえるでしょう。

AI時代を生き抜くために、読解力を身につけよう

人間の脳の神経回路は12歳までに完成すると言われていますから、「読解力」は子どもの頃に身につけておきたい能力です。この神経回路はたくさん使えば使うほど、活発になります。まだ頭がやわらかい小学生のうちに、会話や本でたくさんの言葉に触れる、覚えた言葉をどんどん使う、話の内容を自分なりに考える……など、たくさん脳を使うことがポイントです。

この頃に意識して物事を正しく理解し、考える習慣を身につけておきたいものです。

「読解力」は、一日練習しただけで身につくものではありませんが、意識して鍛えれば必ず身についていきます。そのためには、親の関わり方がとても大切です。次回以降は、実際にどのような方法で「読解力」を身につけていけばいいのかをご紹介していきます。

取材・文:阿部雅美

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ふくしま みちこ

福島 美智子

Michiko Fukushima
探究学習塾RAKUTO代表

20年以上、脳科学・心理学をベースにした児童向け教材開発に携わる。ディスカッション(D)、マッピング(M)、速読(S)、高速リスニング...

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Marie Fukushima
株式会社らくと教務部コンテンツ開発課課長

慶應義塾大学文学部人文科学科を卒業後、オレゴン大学教育学部にて、小学生向けの教育学や課題解決型学習について専門的に学ぶ。現在は、株式会...