ママ友なしもOK! 人見知り3児ママ漫画家が推すマイペースなママ友づくり

漫画家・おやまさん「コミュ力0(ゼロ)ママ」#2 ~はじめてのママ友づくり~

漫画家・イラストレーター:おやま

母親学級、産院、児童館、公園デビュー……、あらゆる場所でママたちとは出会えますが、“ママ友づくり”となるとハードルはグンと高くなります。  写真:アフロ
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漫画家で3児の母のおやまさんは、人見知りで、自称コミュニケーション能力(以下:コミュ力)が低め。

ママになってからの人間関係で一喜一憂した経験を綴ったコミックエッセイ『コミュ力0(ゼロ)ママでも育児の人間関係なんとかなるよBOOK』(ワニブックス刊)が、全国のママたちからの共感を呼んで話題になっています。

今回は、そんなコミュ力“ゼロ”のおやまさんの体験談を交えつつ、ママ友づくりや人間関係に悩む親たちへ《はじめてのママ友づくり》のノウハウについてうかがいました。

※全4回の2回目(#1を読む)

はじめてのママ友はどこでできる?

強い人見知りという漫画家のおやまさんが、はじめてのママ友づくりに直面したのは、第一子妊娠中に参加した母親学級でのこと。

「講習の後、ママさんたちとの雑談時間があったんです。助産師さんも『みなさん、LINEなど交換して“ママ友”つくって帰ってくださいね!』と……。

ありがたいことではあるのですが、そんなこと言われてしまうと逆にプレッシャーに感じてしまいました」(おやまさん)

結果、この母親学級ではそそくさと退散してしまったおやまさん。

次の機会は、出産する産院にて。おやまさんは「入院中に、ママ友ができるものなのかな」と淡い期待を抱いていたと言いますが……。

「授乳指導や沐浴指導などでいろんなママさんたちと交流して、徐々に仲良くなったりするのかなぁ~と思っていたのですが、大きな間違い!

赤ちゃんのお世話でいっぱいいっぱいになってしまって余裕がなく、“ママ友づくり”という目標は頭の中からすっかり消えていました」(おやまさん)

思えば妊娠中から「ママ友」を意識していたおやまさん。産院もママ友づくりの機会かと思ったのですが……。  引用:『コミュ力0ママでも育児の人間関係なんとかなるよBOOK』(ワニブックス刊)

コミュ力“ゼロ”ママのおやまさんには、高すぎた《はじめてのママ友づくり》の壁。

「楽しく会話ができていても、連絡先を聞くタイミングって難しいですよね。なかなか最後の一歩を踏み出すことができません。

知り合いのママは、産院で仲良くなったママに勇気を出して連絡先を聞き、その後も関係が続いているそう。
『大部屋だったからみんなで連絡先交換したよ!』なんて話を聞くと、みなさんすごいなぁと……」(おやまさん)

自分に合った遊び場を見つける

長女が4ヵ月のときに、児童館デビューをしたというおやまさん。地域の遊び場で、子どもたちの月齢も近ければ自然と他のママとの距離が縮まりそうですが……。

「児童館のスタッフさんが『この方はじめてなので、みなさん仲良くしてくださいね~!』なんて他のママに紹介してくれたのですが、逆に緊張して身構えてしまうんです。

すでに仲良しグループが固まりすぎていたりするところも、あとから入りづらい。あとは、スタッフさんがたくさん話しかけてきてくれて、距離が近すぎるところも落ち着かなくて……」(おやまさん)

いくつかの児童館巡りをした結果、「ぼっちママ(※ひとりぼっちのママ)が多くて、スタッフさんも見ているだけ」の児童館が自分に合うと気がついたおやまさん。

「わがままなんですが、ママ友づくりはこっちのテンポでやらせてほしい……と改めて思いました(苦笑)。

母親学級のときの助産師さんも、児童館のスタッフさんたちも、みなさんママたちをやたらとくっつけたがるので最初はビックリしましたね」(おやまさん)

次の一歩をどう踏み出すのか

その後も児童館や公園へ、子どもを連れてよく出かけていたおやまさん。公園で2児を連れているママさんと出会ったとき、勇気を出して話をしてみました。

「うちの子より大きい子を持つ先輩ママだったので、会話は主に育児に関する質問で攻めてみました。

何度かお会いして『寝かしつけどうしているんですか』とか、『お風呂、バタバタですよね~』なんて話しているうちに、ついに連絡先を聞かれたんです!」(おやまさん)

でも、連絡先交換はできたものの、いつどのタイミングで遊びに誘っていいのかわからず、なかなか最初の連絡ができませんでした。

「3日経ち、1週間経ち……、あれから4年経ちましたが、いまだに連絡し合っていません(笑)」(おやまさん)

初対面でも会話が続き、連絡先を交換したおやまさん。  引用:『コミュ力0ママでも育児の人間関係なんとかなるよBOOK』(ワニブックス刊)

また、同じ年齢の子を持つ育休中のご近所ママに「今度お茶しよう!」と声をかけられたときのこと。

「コミュ力高めの夫には『どうしてお茶しようって言われているのに、自分から誘わないの?』と不思議がられたのですが、それができないんです。

私としては、『お茶するって言ったって、うちで? 相手の家で? カフェで? そもそも具体的な日時も決まってないし……』と、不確定要素が多くて不安になるのです」(おやまさん)

おやまさんの夫からは、「そういうときは、すぐに『いつにする?』とか『どこに行く?』とか聞けばいいんだよ」と言われてしまいます。

「人との距離を詰められる人って、こういう小さなチャンスも逃さないんだろうなと思いました。

夫はLINEを交換後にすぐメッセージを送ったり、お茶に誘われても『社交辞令だったら迷惑かな』とか考えず、素直に人と交流できるんですよね。でも私はどうにもそれができないタイプなんです」(おやまさん)

やっぱりママ友はいたほうがいい?

はじめての子育て開始後は、連絡先交換ができても、遊べる“ママ友”がなかなかできなかったおやまさん。

「長女のときは、やっぱり1人目だから『ママ友はつくったほうがいいんじゃないか』という固定観念がありました。夫の仕事が遅くほぼワンオペ育児だし、引っ越した先で土地勘もなく、さみしかったんですよね。

それに何より、『子どもにとっても近くで遊べる子がいたほうがいい』とか『子どもの成長にも友達はいたほうがいい』とか、子どものことが心配になってしまって。

『この子のためにも、ママ友、つくるべし!』と気負っていた気がします」(おやまさん)

現在は6歳、4歳、2歳の3児のママになってみて、「いつのまにか“ママ友、つくらなきゃ!”という気持ちを振り切れた」と語ります。

「ふらっと公園に行って一緒に遊べたり、成長や発達の相談をしたり、ママ友がいるとありがたいと思うことはたくさんあります。

でも、児童館や公園など、遊び場での交流でママ自身が無理することない。ある日、誰もいない公園で私と楽しそうに遊ぶ娘をみて、子どもはママとふたりでもじゅうぶんなんだなぁ~って気がついたんです。

無理して人のいる場所へおでかけしても、ママのためにも子どものためにもなりません。疲れたときには人のいない公園で、子どもと一対一で遊びましょう!」(おやまさん)

ママが無理して疲れてしまったら本末転倒。子どものために…と気負っていたママ友づくりもたまには休んで。  引用:『コミュ力0ママでも育児の人間関係なんとかなるよBOOK』(ワニブックス刊)
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