はたらく車の中には、タイヤのかわりにキャタピラー(クローラー)で動くものがあります。
その代表選手はブルドーザーですね。キャタピラーの表面もギザギザしています。
そこで今回は、タイヤの溝とキャタピラーのギザギザの謎について考えます。
なぜタイヤには溝がついているの?
それぞれ溝の模様はちがいますが、表面がつるつるのタイヤというのは、ほとんど街を走っていません。
タイヤについている溝のうち、縦方向についている溝の主なはたらきは、雨がふったときにタイヤがすべらないようにするためです。
縦の溝は雨ふり用で横の溝は悪路用
そうなると車はブレーキをかけても止まることができませんし、ハンドルもきかなくなって曲がろうとしてもうまく曲がることができません。
ですから、タイヤと道路の間に雨水がはいりこんで、自動車がすべらないようタイヤの溝で水をあつめて、外へ追い出すようにしているのです。
横方向についている溝は砂利道や泥の道にがっちり食い込んで、タイヤが空回りして車が進めなくなることを防いでいるのです。
だから悪路でも走れるよう、タイヤには横方向にも溝がついています。
大きな建設現場や鉱山ではたらくような車には、とても大きなタイヤがついていて、横方向にも大きくてふかい溝がついています。
こうした悪路専門のタイヤは、横方向の溝が大きくてふかいのです。
キャタピラーは荒れ地につよい
このキャタピラーが回転することで、ブルドーザーは前にも後ろにも動けますし曲がることもできます。
急な坂道にもつよい
山や地面をけずって平らにするブルドーザーは、坂道や泥道、デコボコ道でもとても大きな力を出して物を動かさなければなりません。
ですからブルドーザーは、どんなところでも足元がすべらず動けることが大事です。それでキャタピラーをつけています。
タイヤではすべってしまうようなところでも、キャタピラーはひろく、しっかりと地面に食い込むことができるのですべらずに動けます。
すべらないキャタピラーは坂道にもつよいので、ブルドーザーにはぴったりなのです。
謎のこたえ タイヤの溝は雨につよい! キャタピラーは悪路につよい!
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テレビマガジン編集部
日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga Instagram:@tele_maga
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