エスカレーターの階段はなぜ平らに? エレベーターから見える四角いのは何?

物のかたち図鑑 チャプター14 ~エスカレーター・エレベーターのかたち~

テレビマガジン編集部

現代の人々は階段を上り下りするよりも、エスカレーターやエレベーターにのることのほうが多いかもしれませんね。

エスカレーターやエレベーターは駅の階段にもついていますから、毎日利用しているものでもあります。そんな身近なエスカレーターやエレベーターですが、ちょっと謎の部分がありますよね。

エスカレーターの階段はどうやって平らにたたまれているのか、エレベーターが上がるとき反対側で下がってきて、エレベーターが下がるときには反対側で上がってくる四角くて重そうな厚板は何なのか?

今回はエスカレーター、エレベーターのかたちの謎にせまります。
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エスカレーターの階段が平らになる謎

エスカレーターは「動く階段」ですね。階段だと段差があるはずですよね? でも、エスカレーターの出入り口、つまり人がのったりおりたりするところでは、階段はたたまれて平らになっています。
エスカレーターの階段はなぜ平らになるのでしょうか。そもそもエスカレーターの階段はどうやって動いているのでしょうか。

その謎をとく鍵はエスカレーターの下にあります。エスカレーターの下にはチェーンとレールがあります。このチェーンが階段をひっぱっています。

モーターが回転すると左右のチェーンが動いて、エスカレーターの階段を上や下へひっぱっていきます。

平らになる秘密は階段の下にある

でも、それだけだと階段は平らになりませんね。平らになる秘密はレールにあります。
レールは4本あって、このレールによってエスカレーターの階段は平らにたたまれます。

エスカレーターの階段踏板の下には、前と後ろに2つずつ、合わせて4つの車輪がついています。

このうち階段の前のほうにある2つの車輪は、前輪用の2本のレールにのっていて、階段の後ろのほうにある2つの車輪は後輪用の2本のレールの上にのっています。

エスカレーターの階段はチェーンにひっぱられて動いていきますので、階段の下の車輪はただ転がっているだけです。

レールの段差で階段が平らに

この前輪用と後輪用のレールがエスカレーターの出口にちかづいてくると、後輪がのったレールは前輪用のレールよりも低くなっていきます。

そのため階段の後輪も下がっていきます。

そうすると階段の後ろがどんどん低くなり、エスカレーターの出口の手前では平らになるのです。

エスカレーターはこの後、下のほうを一回りしてまた表に出てきます。エスカレーターの入り口あたりでは、やはり後輪用のレールが低くなっているので、エスカレーターに乗るときは平らになっています。
エスカレーターの階段が平らになるのは、平らになっていたほうが、人がのりおりしやすいからです。

エレベーターが上がると下がってくる四角い厚板は何?

ガラスばりのビルから見えるエレベーターでは、エレベーターが上がると反対側から下りてくる四角い厚板が見えることもあります。この四角い厚板はエレベーターの「つりあいおもり」です。

おもりはエレベーターが下りてくるときは、反対側を上がっていきます。
エレベーターは、モーターの力で上がり下がりをくりかえしています。

おもりがあると上げ下げがラク

エレベーターは人がのるエレベーターの箱(かごといいます)の反対側に、「かご」とつりあう重さのおもりをつけることで、モーターがエレベーターのかごを動かす力を減らして楽にしています。

このおもりがないとモーターの力だけで、エレベーターのかごを持ち上げたり、下ろしたりしなければなりません。

かごとおもりをむすぶワイヤーロープは、上のほうにある滑車を通って、エレベーターのかごとおもりをぶら下げています。

こういうかたちのエレベーターを「つるべ式」といいます。エレベーターにはつるべ式以外もありますが、おもりがついているのが基本です。
謎のこたえ 

エスカレーターは階段の後ろだけひっこむようレールの高さを調節している!

エレベーターの四角い厚板はおもりで、あるとモーターの力が小さくてすむ!

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てれびまがじんへんしゅうぶ

テレビマガジン編集部

日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga  Instagram:@tele_maga

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