あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「7月5日」(1998年)。
『太陽エネルギー作戦』でウルトラ警備隊の隊長を務めていたフルハシ・シゲルは参謀に昇格し、本作からウルトラ警備隊のメンバーも一新。セブンはモロボシ・ダンの姿と、ウルトラ警備隊の隊員であるカザモリ・マサキの姿を使い分けることになる。
メトロン星人との戦い(TVスペシャル『ウルトラセブン 地球星人の大地』)に勝利したダンであったが、記憶をなくし、フルハシのもとから姿を消していた。シラガネ・サンシロウを隊長に、新たに編成された新生ウルトラ警備隊はウルトラセブンとともにヴァリエル星人を倒すが、次なる侵略者の魔の手はすぐ近くまで迫っていたのだった。
硫黄ガスをエネルギーにする人間
その会社がある、不動岳のふもとの街には人がおらず、寂れている。ダンがバーに入ると、そこでは10代後半くらいの少女が働いており、さらにダンは他の客たちから襲撃を受けてしまう。店員の少女・ナツミが「警察を呼んだ」と叫ぶと、客たちは退散。ダンもバーを出ようとするが、警察を呼んだというのは噓らしい。ナツミは「この街は普通じゃない、朝になったら出ていけ」とダンに一晩店に留まることを提案し、ダンは店で夜を明かすことにしたのだった。しかしその後、店に「この街にウルトラセブンの居場所はない」という電話がかかり、ナツミが何者かに殺害される。さらには不自然なほど早くパトカーが店の前に現れたことから、ダンは何者かが自分を陥れるための罠をしかけたと察し、その場をあとにしたのだった。
不動岳のふもとの街で殺人事件が発生し、そのモンタージュ写真が公開された。それを見たフルハシ参謀は、それがダンだと確信。不動岳を調査中のウルトラ警備隊の人員を借り、ダンの捜索を行うよう指示する。前回のヴァリエル星人との戦いで、ダンとひと悶着あったカザモリはダンを捕まえようと俄然やる気になり、ハヤカワ・サトミ隊員と街に向かうが、急にターゲットのダンが現れると、カザモリは誘導され、ダン=ウルトラセブンはカザモリの姿を借りて入れ替わるのだった。