『ウルトラマン』が大成功をおさめた実は大事な4つの理由!

『講談社MOOK ウルトラQからシン・ウルトラマンまで』よりぬきコラム【第2回】

テレビマガジン編集部

きら星のごとく輝く傑作ぞろいのウルトラマンシリーズの誕生の秘密を解き明かすムック『ウルトラQからシン・ウルトラマンまで』から、テレビシリーズ1作品ずつその魅力をお伝えしましょう。

今回は元祖ウルトラマンシリーズ、栄光の第1作目『ウルトラマン』(1966年)です。
圧倒的なパワーと美しさを感じさせるこのウルトラマンは、「Aタイプ」と呼ばれる最初期の勇姿。  ©円谷プロ PHOTO/講談社

「巨大なヒーローが怪獣を倒す」作品を実現するまで

初めて尽くしの現場で、作品の中でもウルトラマンの造形は変化していきました。後ろには宇宙恐竜ゼットンが。  ©円谷プロ PHOTO/講談社
大ヒットした『ウルトラQ』の後継企画として、人間が変身した巨大なヒーローが、凶暴な怪獣と戦うという、当時としてはまさに前代未聞にして奇想天外なストーリーが誕生します。

そのヒーローは、企画書『科学特捜隊ベムラー』においては、背中に羽をはやして、鳥のような顔を持つまさに異形の宇宙生物でした。

そのヒーローがレッドマンと名を変えて、姿かたちもスタイリッシュに洗練され、ついにウルトラマンという半世紀の時間さえ軽々と飛び越えて人の心に残り続ける、永遠のヒーローとして完成することになるのです。

『ウルトラマン』の大成功を支えたものとは?

ウルトラマンの迫力に負けない、古代怪獣ゴモラの圧倒的パワフルさ!  ©円谷プロ PHOTO/講談社
『ウルトラマン』が最高視聴率42.8%という大成功をおさめた理由としては、もちろんウルトラマンや怪獣たちが持っている、キャラクターの秀逸さやほかでは代えがたい魅力という要素が大きいのでしょう。

しかし、理由はそれだけではなく、ほかにいくつものアイデアや技術、人々の奮闘によってこの大成功が達成されているようです。

まず第一に、「スペシウム」や「ノアの神」など、ストーリーに巧みに織り込まれたSF性。

第二に『ウルトラQ』からさらに洗練され、カラー作品になってより際立つようになった、華麗なる光線技などの、円谷プロならではの特撮技術。

第三に怪獣退治の専門家であり、ジェットビートルや各種メカを使いこなすスペシャリストとしての科学特捜隊という存在の発明。

第四に防衛隊幕僚役の藤田 進や岩本博士役の平田昭彦など、映画スター級の俳優たちが次々と出演する、演技陣の充実があげられます。

ほかにもまだまだ前例のない世界の先駆者として、作品を大成功に導いた理由はあげられるでしょうが、『ウルトラマン』が多くの人の知恵と努力が集結してはじめて生まれた作品であることは忘れてはならないでしょう。

『Qからシン・マンまで』でウルトラマンシリーズ史をチェック

『講談社MOOK ULTRAMAN HYSTORICA ウルトラQからシン・ウルトラマンまで』では、『ウルトラQ』から『ウルトラマントリガー』までのウルトラシリーズと、『シン・ウルトラマン』を深掘りすることで、ウルトラマンシリーズの歴史を追った一冊です。

ウルトラマンシリーズを観るときのお供として、ウルトラヒストリーを振りかえるテキストとして、ぜひチェックしてみてください。
『講談社MOOK ULTRAMAN HYSTORICA ウルトラQからシン・ウルトラマンまで』(税込定価:1980円)発売中!
『講談社MOOK テレビマガジン特別編集 ウルトラマン EPISODE No.1~No.39』(税込定価3300円)発売中!

ウルトラサブスク「TSUBURAYA IMAGINATION」は『ウルトラマン』をはじめ、ウルトラマンシリーズが見放題になる動画配信サービスです。

てれびまがじんへんしゅうぶ

テレビマガジン編集部

日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga  Instagram:@tele_maga

日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga  Instagram:@tele_maga