世の中への扉 災害救助犬レイラ

著:井上 こみち  

発売日 2012/06/15
価格 定価:1,320円(本体1,200円)
ISBN-13 9784062175081
判型 四六
ページ数 162ページ

災害救助犬とは、震災が発生したときや、海や山で行方不明になった人が出たときに、すぐれた嗅覚をいかして、被災者を発見する犬のことをいいます。
村田忍さんは、動物と人が、ともに幸せでいられる関係を築きたいと思い、災害救助犬の訓練士になりました。
レイラを災害救助犬に育ててからは、地元・岩手県胆沢郡金ケ崎で、消防団に協力し、迷子さがしを手伝うなどして、地域の安全を守ってきました。
2011年3月11日。そんな村田さんとレイラの運命を大きく変えるできごとが起こりました。東日本大震災です。
村田さんは、12日早朝、自衛隊のヘリコプターに乗って、津波の被害の大きかった大船渡へと向かいました。
「ここが大船渡?」
大船渡は、村田さんの友人も数多く住んでいて、よく知っている町でしたが、目の前にあるのはがれきの山、山、山……とても人が住んでいたところとは思えません。
村田さんは自衛隊に協力して、救助をするために、大きな道路をひらいていく作業を手伝うことになりました。レイラの役割は、がれきの中に埋もれている人を見つけること。しかし、見つかるのは亡くなっている人ばかり……。はじめて出会う遺体にとまどいながらも、レイラは、村田さんに喜んでもらいたい一心で、生きている人を探しつづけます。
人は犬に、犬は人に、何ができるのだろう。
人と動物の絆を考えるノンフィクションです。

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角野 栄子
児童文学作家
1935年東京・深川生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て24歳からブラジルに2年滞在。その体験をもとに描いた『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で、1970年作家デビュー。 代表作『魔女の宅急便』は舞台化、アニメーション・実写映画化された。産経児童出版文化賞、野間児童文芸賞、小学館文学賞等受賞多数。その他、「アッチ、コッチ、ソッチの小さなおばけ」シリーズ、『リンゴちゃん』『ズボン船長さんの話』。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。2016年『トンネルの森 1945』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、18年3月に児童文学の「小さなノーベル賞」といわれる国際アンデルセン賞作家賞を、日本人として3人目に受賞。 2023年には、江戸川区に「魔法の文学館」がオープンした。 写真提供:魔法の文学館 童話作家・角野栄子のオフィシャルサイト 魔法の文学館オフィシャルサイト
ナコ
イラストレーター
宮城県仙台市在住。イラストレーター。アパレル・キャラクターのデザイン会社にてグラフィックデザイナー・イラストレーターとして活躍後に、フリーに転身。現在は、書籍や雑誌、広告のイラストから企業キャラクターデザイン、エッセイ漫画執筆、雑貨やテキスタイルデザインも手がけている。ブログ、SNSでもエッセイ漫画を公開中。 【著書】「ナコさんちの頑張らない家事」(KADOKAWA) ▼webサイト▼ https://nfsn66.net/ ▼ブログ▼ https://ameblo.jp/nacomusud/ ▼instagram▼ naco.nfsn66 ▼Twitter▼ @nfsn66
佐野 洋子
絵本作家・エッセイスト
1938年6月28日中国・北京生まれ。武蔵野美術大学デザイン科卒業。 主な作品に『100万回生きたねこ』(講談社)、『おじさんのかさ』『おばけサーカス』(講談社・サンケイ児童出版文化賞推薦)、『すーちゃんとねこ』(こぐま社)、『わたしのぼうし』(ポプラ社・講談社出版文化賞絵本賞)、『だってだっての おばあさん』(フレーベル館)、『ねえ とうさん』(小学館・日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)などの絵本や、童話『わたしが妹だったとき』(偕成社・新美南吉児童文学賞)、さらに『神も仏もありませぬ』(筑摩書房・小林秀雄賞)、『役にたたない日々』(朝日新聞出版)、『シズコさん』(新潮社)、『死ぬ気まんまん』(光文社)、『佐野洋子対談集 人生のきほん』(西原理恵子/リリー・フランキー 講談社) などのエッセイ、対談集も多数。 2003年紫綬褒章受章、2008年巌谷小波文芸賞受賞。2010年11月5日72歳で逝去。 ©︎ JIROCHO, Inc.               
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