
「11時間保育」は大人でも疲れる…保育の専門家・大豆生田先生が教える「帰宅後の修羅場」の処方箋
育児の「困った」を解決する4つのポイント【長時間保育#後編】 (5/5) 1ページ目に戻る
2026.06.27
【4】週末や休日はどう過ごす?
「子どもに何かしてあげたい、という思いから、遠出したくなる気持ちは分かります。ですが長時間の車移動は、子どもにはやはり疲れるものです。遠くに行き先を探す前に、『今日はどうしたい?』と子どもに聞いてみるのがおすすめです」
すると子どもたちの答えは、拍子抜けするほどシンプルなことが多々。近場の川辺でピクニックしたい、公園で砂遊びがしたい、虫を探したい……家の前でアリの行列を見るのが楽しい、という子どもも。
「簡単なことでいいんです。子どもたちは、空き箱ひとつ渡したらそれで充分楽しめますから! 落ち葉を拾ったり、小石を集めたり。キャンプ場に行っても、子どもたちはテント前の土で道を作るのに夢中で、ここまで来る必要なかったね~、なんてこともあります」
大切なのは、場所がどこでも、親子で楽しい時間を過ごすこと。
「車で遠出するなら、車中を楽しく盛り上げるといいですね。我が家では子どもたちとエンドレス・クイズ大会や紅白歌合戦をして、ドライブの時間を楽しんでいました」
国の掲げる子育てのビジョン
多くの親が保育園・幼稚園と協力しながら、働いて子どもを育てる令和ニッポン。
その子育てを社会で応援するために、国は2023年から「はじめの100か月の育ちビジョン」を策定しています。(※3)
その内容の検討会には、周産期医療や幼児教育・保育に関する19人の有識者や実務家が参加し、大豆生田先生も、このビジョンの策定に中心的メンバーとして携わりました。
「妊娠中から小学校低学年までの100か月は、子どもの育ちとその後の成長にもとても大切なものです。それを支えていくための5つのビジョンの中に、〈子どもの権利と尊厳を守る〉ことや、〈『安心』と『挑戦』の循環〉、〈共育てをする保護者・養育者のウェルビーイング〉などを掲げています」
現代の子育てを考えるときに、知っておくと心強いことが記されているこのビジョン。一度目を通しておくと、保護者の安心の種になりそうです。
【この記事のまとめ】
親が仕事と子育てを両立するのに、保育園・幼稚園はとても大切な存在。大豆生田先生の言うように園を「共育て」のパートナーとして、気になったことは相談しながら、家での時間は子どもが安心して過ごせるように工夫していきたいものです。
そこで忘れずにいたいのは、親子が家で穏やかに暮らすためのヒントは、子ども本人が持っている、ということ。そして親子ともに毎日が慌ただしく過ぎてしまうけれども、「子どもも、長時間の保育で疲れているのだ」とまず理解すること。
家庭で一緒に過ごす時間が圧縮されているからこそ、子どもの思いや願いに耳を傾けてシンプルに過ごすのが、親子にとってよさそうです。
長時間保育を取り上げたこの企画(前後編)では、前編で保護者の思いや考えをアンケートから探り、後編では家庭で気をつけたいことを、保育の専門家である大豆生田先生に尋ねました。
取材・文/髙崎順子
【出典・参考】
※1 こども家庭庁 「年齢別の未就園児の割合(令和6年度)」掲載資料(2026年4月1日公開)より
※2 こども家庭庁 よくわかる「子ども・子育て支援新制度」(2026年5月24日現在)
※3 こども家庭庁「はじめの100か月の育ちビジョン」
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ハラユキ
雑誌、書籍、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイも出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『王子と赤ちゃん』(講談社/カワハラユキコ名義)、『オラ! スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、『ほしいのは「つかれない家族」』『ワンオペ育児モヤモヤ脱出ガイド』(講談社)、『誰でもみんなうつになる』(KADOKAWA)などがある。 オンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰。 ハラユキ公式サイト https://suikyo.amebaownd.com/ バル・ハラユキ https://note.com/harayukinote/membership/join
雑誌、書籍、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイも出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『王子と赤ちゃん』(講談社/カワハラユキコ名義)、『オラ! スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、『ほしいのは「つかれない家族」』『ワンオペ育児モヤモヤ脱出ガイド』(講談社)、『誰でもみんなうつになる』(KADOKAWA)などがある。 オンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰。 ハラユキ公式サイト https://suikyo.amebaownd.com/ バル・ハラユキ https://note.com/harayukinote/membership/join




































髙崎 順子
1974年東京生まれ。東京大学文学部卒業後、都内の出版社勤務を経て渡仏。書籍や新聞雑誌、ウェブなど幅広い日本語メディアで、フランスの文化・社会を題材に寄稿している。著書に『フランスはどう少子化を克服したか』(新潮新書)、『パリのごちそう』(主婦と生活社)、『休暇のマネジメント 28連休を実現するための仕組みと働き方』(KADOKAWA)などがある。得意分野は子育て環境。
1974年東京生まれ。東京大学文学部卒業後、都内の出版社勤務を経て渡仏。書籍や新聞雑誌、ウェブなど幅広い日本語メディアで、フランスの文化・社会を題材に寄稿している。著書に『フランスはどう少子化を克服したか』(新潮新書)、『パリのごちそう』(主婦と生活社)、『休暇のマネジメント 28連休を実現するための仕組みと働き方』(KADOKAWA)などがある。得意分野は子育て環境。