
【自由研究】「国立科学博物館」の研究員が教えてくれた! 小学生の学び・最強のテーマ探し 『いきもの超ワールド展』総合監修者が解説
田島木綿子先生インタビュー【前編】
2026.07.08
夏休みのおでかけや、自由研究に「今年はどこに行こう?」「何を調べたらいいの?」と頭を悩ませている親子にぴったりの催しが、この夏、国立科学博物館で開催されます。
特別展『いきもの超ワールド展 国立科学博物館×ダーウィンが来た!』〈2026年7月11日(土)~10月12日(月・祝)〉は、国立科学博物館が誇る貴重な標本や最新の研究成果に加え、NHK『ダーウィンが来た!』による大迫力の映像と共に、いきものたちの驚きの“生き残り術”を6CHAPTER(6つのエリア)にわたって紹介する大注目の展覧会です。
このワクワクに満ちた展示を、親子の深い学びや自由研究にどのように活用するのがよいか? 本展の総合監修を務める国立科学博物館の研究主幹、田島木綿子先生にお話を聞きました。
◆田島木綿子(たじま・ゆうこ) 国立科学博物館動物研究部脊椎動物研究グループ研究主幹。筑波大学大学院生命環境科学研究科准教授、日本獣医生命科学大学客員教授。日本獣医生命科学大学(旧日本獣医畜産大学)獣医学科卒業、野生のオルカ(シャチ)に魅了され、海の哺乳類の研究者の道へと進む。
全2回の1回目
2回目を読む※2026年7月9日公開
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“自由”研究なのだから、子どもの自発性を大切に!
──夏休みの課題で定番の「自由研究」。“自由”ゆえに「テーマをどう設定すればいいのかわからない」と悩む子どもも多い課題です。博物館での展示や企画展をどのように活用すれば、単なる“展示の丸写し”に終わらない自由研究ができるでしょうか?
田島木綿子さん(以下、田島さん):お子さんの自由研究ですから、お子さんの自発性を優先することが大切だと私は思います。お子さんが興味をもったこと、「やりたい」と考えたことを素直に題材にするということです。
今は保護者がちょっと先回りしがちな面があって、「ああしたほうがいい」「こうしたほうがいい」と道を示してしまう傾向もあります。子どもたちはとても素直ですから、大人から何か言われると「自分の考えは間違っているのかな?」と思ってしまい、本人の選択肢は大人が示したものだけになってしまう場合があります。
大人は子どもの考えたことをサポートする、促す役目に徹するのがいいんじゃないかなと思います。子どもたちだけでなく大人にとっても大事なのは、考えることじゃないですかね。
何か失敗をしたり思い違いをしていたりしたときに、自分のやり方の何が間違っていたのか、どうすればよかったのかを自分で考えることも重要です。
そしてもうひとつ大事なのが、体験すること。川に行くでも、磯に行くでも、山に行くでもなんでもいい。本当に知りたいことは、実際に現場に行き、自分の目で見て、聞いて、触って体感してほしいですね。
もちろん、『いきもの超ワールド展』に足を運んでいただくというのも大歓迎! 各展示には皆さんが考えるためのいろいろなヒント、「へぇ」という気づきがちりばめられていると思いますから、「わからないな」「どういうことだろう?」と考えるきっかけにしてもらえたらと思います。
──「わからない」を考えるきっかけにするというのは、新たな視点です!
田島さん:わからないことがあるのは、当たり前なんです。人間は何でもわかった気になってしまうけれど、自然について人間がわかっていることなんてごくわずかで、知らないことがあって当然。自然としては、「わかってたまるか」なんですよ(笑)。
人間はとにかく考えるいきものなので、知りたい、学びたい、探求したいという欲を併せ持っています。ほかのいきものと渡り合っていくためには、脳を使うしかないですから。そうして自分で考える力を養い、伸ばしていかないといけないのだと思います。
科博にいらっしゃる家族連れにお会いすると、大人のほうが話に夢中になり、お子さんがひと言も会話できない場面に出くわすことがあります。「かわいい子には旅をさせろ」ということわざがあるように、保護者の方はある程度はお子さんの手を放して彼らに任せ、それを見守る度量のある大人になれることがカッコいいのではないでしょうか。
『いきもの超ワールド展』に来た子どもたちが自分のフィルターを通して展示をどう感じるかを、私たち監修者も楽しみにしています。監修者が気づけなかったところに目が行く子どもたちもいるはずですから、そういう場合は、ぜひ私たちに教えてほしいです!
展示では、いきものの生き残り術のなかのほんのわずかな項目しか紹介できていないので、自分の感覚を信じて「こっちのほうが面白そうだな」と思えば、その方面をどんどん探求してもらえたらと思います。
自分なりのフィルターを養うために必要な意識とは?


































