小学校入学で本離れ「アフターゾロリ問題」を幼児期から対策 「時間」「場所」「しくみ」で整える「読書習慣」

《第4回》環境を整えると子どもは本を読み出す/幼児期に「生きる強さ」を身につける7つのこと(全7回)

文章力養成コーチ・教育コンサルタント:松嶋 有香

写真:Paylessimages/イメージマート
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本を読んでほしいのに、子どもは動画やゲームばかり。絵本は好きなのに、小学生向けの児童書にうまく移れない。そんな悩みは珍しくありません。

連載第4回では、読書が子どもの将来にどんな実りをもたらすのか、そして無理強いせずに「本が大好き」な子に育てるための家庭環境のつくり方について、国語教育の専門家である松嶋有香さんに聞きました。

いまから知っておきたい、小学校以降の落とし穴「アフターゾロリ問題」とは? 未就学の今だからこそできる、具体的な対策法を伝授します。

全7回の4回目
1回目「家庭を安全基地にしよう」を読む
2回目「過干渉をやめて子どもの自立を促そう」を読む
3回目「外遊びで生きる力と免疫力を育てよう」を読む
5回目「環境を整えると子どもは本を読み出す」を読む※4月15日よりリンク有効
6回目「子どもが困らないための最低限の教育とは?」を読む※4月16日よりリンク有効
7回目「子どもの心を守る安全基地の作り方」を読む※4月17日よりリンク有効

図書館司書さんは最強の味方! 本選びも購入も図書館にお任せしよう

──読書好きの子になってほしくて、小さいころから絵本の読み聞かせをがんばってきました。でも読み聞かせは喜びますが、ひとりで本を読むことはほとんどしません。だから本を買ってもムダになるのではと感じています。読書習慣を身につけてほしいのですが、対応策はありますか?

松嶋:読書習慣づくりで、親が最初にがんばりすぎてしまうポイントが二つあります。ひとつは「良書を買わなきゃ」と焦ること。もう一つは「きれいな本棚を用意しなきゃ」と思うことです。私はどちらも、最初は不要だと思っています。

本は、図書館で十分です。「せっかく買ったのに全然子どもが興味を示してくれない!」は、あるあるですよね。「お金を出して買ったのに」とがっかりしてしまうくらいなら、借りて試して、合うものを見つけたほうがいい。

子どもには好みがあります。親が「これが良さそう」と思う本と、子どもが夢中になる本は違うことも多くあります。だから、子どもの好みを起点に選んでください。

ここでぜひおすすめなのが、図書館の司書さんに、自分の子どもへのおすすめの本を聞くこと。図書館で本を返却するときに、子どもが特に気に入ったタイトルを伝え、「この本が気に入ったようなのですが、次に読むのにおすすめの本はありますか?」と聞いてみましょう。自分や子どもが選ぶことのなかった本との出会いがあるかもしれません。

本棚も、新たに購入する必要はありません。それよりも子どもの目のつきやすい場所に乱雑に置いてあるほうが興味を持ってくれたりします。なので、リビングに置きっぱなしでOK。子どもがよく座る場所、親がよく通る場所に、本がある。まずはそれだけで、手に取る確率が上がります。

読書習慣は「時間」「場所」「しくみ」で決まる!

──具体的にどうすれば、読書を習慣にできますか?

松嶋:読書は、いくら親が子どもに「読んでほしい」と思っても突然読み始めることはありません。 大切なのは気合いではなく設計です。そのために私は、3つの仕組みを整えることをおすすめしています。

読書習慣をつくる3つの仕組みとは?

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