さかなクンの秘密 のん主演映画「さかなのこ」で探った「勉強は超苦手でも名誉博士」になれたワケ 

映画『さかなのこ』に学ぶ“好き”が生み出すパワー#1

ライター:星野 早百合

“好き”を貫けばたくさんの仲間ができる!

お母さんとのエピソードではありませんが、ミー坊の高校時代を語る上ではずせないのが、不良グループの乱闘(?)シーンです。

不良グループのバイクを『ミー坊新聞』の記事にしたことで、学校イチの不良・総長(磯村勇斗)から目を付けられてしまったミー坊。

けれど、熱心に“お魚愛”を語るミー坊の不思議な魅力に引き込まれ、総長や不良たちは、いつの間にかミー坊と一緒に釣りをしたり、カブトガニを育てたりする仲に。

そんなある日、ミー坊と総長たちが防波堤で釣りをしていると、地元の不良・籾山(岡山天音)たちに絡まれてしまいます。そこに、籾山の仲間、通称・狂犬として現れたのが、なんとミー坊の幼なじみのヒヨ(柳楽優弥)!

ミー坊の幼なじみ・ヒヨを演じるのは柳楽優弥さん。ミー坊の魅力を人一倍感じている、よき理解者のひとり。  Ⓒ2022「さかなのこ」製作委員会

不良グループ同士の乱闘が始まります。ところが、総長と籾山が1対1の対決をするかたわらで、ミー坊と不良たちが熱心に見つめているのは、海の中を泳ぐアオリイカ。

乱闘は中断、ミー坊の指揮のもと、不良たちはアオリイカをとるために一致団結するのです。

うれしそうにアオリイカを振る舞うミー坊を見て、総長は言います。

“あいつって、何かの主人公みたいだな”(『さかなのこ』より)

お魚が好き、大好き。

どこかうらやましくもある、その熱く強い思いは、ミー坊自身をキラキラと輝かせて、いつの間にかまわりの人々を引き付けます。

“好き”を極め、貫けば、その人にとってかけがえのない魅力となる──。

ミー坊を見ていると、そう確信するのでした。

アオリイカをとるために、海へダイブするミー坊。不良たちから大歓声を浴びました。  Ⓒ2022「さかなのこ」製作委員会

第2回では、“好き”を貫くさかなクンから生き方のヒントを探ります。

取材・文/星野早百合

Ⓒ2022「さかなのこ」製作委員会

映画『さかなのこ』DATA
■公開:2022年9月1日(木)より TOHOシネマズ日比谷ほかにて全国ロードショー
■配給:東京テアトル
■出演:のん、柳楽優弥、夏帆、磯村勇斗、岡山天音、さかなクン、三宅弘城、井川遥
■原作:さかなクン「さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~」(講談社刊)

映画『さかなのこ』公式サイト

映画『さかなのこ』STORY
お魚とお魚の絵を描くことが大好きな小学生・ミー坊。父親は、毎日お魚のことばかりで勉強ができないミー坊を心配していたが、母親はそんなミー坊を温かく見守り、応援していた。高校生になってもお魚に夢中なミー坊は、いつしか「お魚博士になりたい」という夢を持つように。やがて母親のもとを離れてひとり立ちしたミー坊は、迷走しながらも、たくさんの人に愛され、自分の信じた道を進んでいく──。

映画『さかなのこ』は、お魚にまつわる豊富な知識で数々のメディアで活躍するさかなクン初の自叙伝『さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~』(講談社)を原作にした人間ドラマ。主演は、のん。監督は、沖田修一。9月1日ロードショー。

さかなクンの初の自伝的エッセイ『さかなクンの一魚一会~ まいにち夢中な人生!~』(著:さかなクン/講談社)
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さかなクン

国立大学法人東京海洋大学名誉博士・客員教授

国立大学法人東京海洋大学名誉博士/客員教授、画家。東京都出身、千葉県館山市在住。 お魚に関する豊富な知識と経験を持ち、全国各地でお魚や環境問題について講演活動を実施。NHK-Eテレ『ギョギョッとサカナ★スター』にレギュラー出演するほか、YouTube「さかなクンちゃんねる」を配信する等ジャンルを問わず多くのメディアで活躍しています。 2010年には、絶滅したと思われていたクニマスの生息確認に貢献。 2021年外務省「海とさかなの親善大使」や環境省「サステナビリティ広報大使」に任命され、漁業資源問題や環境活動にも積極的に取り組んでいます。 ◼︎初の自伝『さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~』 ◼︎さかなクンオフィシャルサイト ◼︎YouTube さかなクンちゃんねる ◼︎TikTok さかなクン 写真:水野昭子

国立大学法人東京海洋大学名誉博士/客員教授、画家。東京都出身、千葉県館山市在住。 お魚に関する豊富な知識と経験を持ち、全国各地でお魚や環境問題について講演活動を実施。NHK-Eテレ『ギョギョッとサカナ★スター』にレギュラー出演するほか、YouTube「さかなクンちゃんねる」を配信する等ジャンルを問わず多くのメディアで活躍しています。 2010年には、絶滅したと思われていたクニマスの生息確認に貢献。 2021年外務省「海とさかなの親善大使」や環境省「サステナビリティ広報大使」に任命され、漁業資源問題や環境活動にも積極的に取り組んでいます。 ◼︎初の自伝『さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~』 ◼︎さかなクンオフィシャルサイト ◼︎YouTube さかなクンちゃんねる ◼︎TikTok さかなクン 写真:水野昭子

ほしの さゆり

星野 早百合

ライター

編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。

編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。