3割の子どもが平均値外! 医師が作った発達の凸凹をサポートするアプリ
信州大学医学部・本田秀夫教授#1~専門家による子育てサポートアプリ「TOIRO」~
2022.07.21
児童精神科医・信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授:本田 秀夫
保育や幼児教育の場にも広めたい
現在(2022年7月)、計1万3000以上のDL数を記録している「TOIRO」。外来に訪れる親をはじめ、子育てを支援する側の保健師などからも「使いやすい」「参考になる」などと好評の声が届いているそうです。
「もちろん親御さんにも勧めているのですが、保健師や保育園・幼稚園の先生にも広めたいと思い、宣伝も兼ねた研修会を開いています。集団生活の場でも、年齢などでひとくくりにせず、子ども一人ひとりに合わせた対応が大切だという考えをもってもらえればいいなと思っています」(本田教授)
現在、アプリが主な対象としている子どもは、未就学児から小学校低学年ですが、学童期・思春期までフォローできるよう改訂するべく、クラウドファンディングを実施中(2022年10月31日まで)。今後、各ライフステージに応じた内容にバージョンアップされる予定です。
「育児書のとおりにやってみたけどうまくいかないな」などと思ったときは、発想を転換させて、子どもにもっとフィットするやり方を考えてみる。
そんな「新しい目線」を提案してくれるアプリ「TOIRO」。子どもたちの多様な個性にもっと目を向けることで、子育てがラクに、より楽しくなるきっかけに繫がるのではないでしょうか。
次回は、本田先生が専門とする発達障害について、現状や考え方などについて伺っていきます。
本田 秀夫(ほんだ・ひでお)
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授・同附属病院子どものこころ診療部部長。精神科医。医学博士。30年以上、発達障害の専門医として発達障害の早期発見、早期介入から成人期の支援まで、各ライフステージにわたる臨床経験をもつ。
清水亜矢子(しみず・あやこ)
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室特任助教。小児科医師。専門は小児神経。丸子中央病院、信州上田医療センターの小児科にて発達障害診療に従事している。
永春幸子(ながはる・さちこ)
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室特任助教。小児科医師。専門は小児神経。専業主婦から信州大学医学部に入学し、40代で小児科医に。総合病院で小児科一般診療を経験後、現職。
取材・文/稲葉美映子
稲葉 美映子
フリーランスの編集者・ライターとして旅、働き方、ライフスタイル、育児ものを中心に、書籍、雑誌、WEBで活動中。保育園児の5歳・1歳の息子あり。趣味は、どこでも一人旅。ポルトガルとインドが好き。息子たちとバックパックを背負って旅することが今の夢。
フリーランスの編集者・ライターとして旅、働き方、ライフスタイル、育児ものを中心に、書籍、雑誌、WEBで活動中。保育園児の5歳・1歳の息子あり。趣味は、どこでも一人旅。ポルトガルとインドが好き。息子たちとバックパックを背負って旅することが今の夢。
本田 秀夫
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授・同附属病院子どものこころ診療部部長。精神科医。医学博士。 東京大学医学部卒業後、同附属病院、横浜市総合リハビリテーションセンターなどを経て、2018年より現職。30年以上、発達障害の専門医として発達障害の早期発見、早期介入から成人期の支援まで、各ライフステージにわたる臨床経験をもつ。 『子どもの発達障害 子育てで大切なこと、やってはいけないこと』(SB新書)、『ひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て』(講談社)など著書多数。
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授・同附属病院子どものこころ診療部部長。精神科医。医学博士。 東京大学医学部卒業後、同附属病院、横浜市総合リハビリテーションセンターなどを経て、2018年より現職。30年以上、発達障害の専門医として発達障害の早期発見、早期介入から成人期の支援まで、各ライフステージにわたる臨床経験をもつ。 『子どもの発達障害 子育てで大切なこと、やってはいけないこと』(SB新書)、『ひとりひとりの個性を大事にする にじいろ子育て』(講談社)など著書多数。