【産婦人科医監修】妊娠3ヵ月(8週~11週)「つわり」のピークはいつ? 食べられるもの・仕事の乗り切り方

【妊娠初期シリーズ③】産婦人科医に聞く、妊娠3ヵ月(8~11週)のつわりのピークと乗り越え方 (2/3) 1ページ目に戻る

産婦人科医:柴田 綾子

赤ちゃんはイチゴ大に! 妊娠3ヵ月のママと赤ちゃんの状態

妊娠3ヵ月は、妊娠8週~11週までの時期です。お母さんの体は、ホルモンの影響によりつわりがピークに達する時期に入り、生活に支障を感じる方も多いでしょう。

赤ちゃんは人間らしい姿に近づき、器官の形成が進んでいきます。エコー検査では、イチゴ1個分ぐらいのサイズの小さな赤ちゃんが手足を動かす様子が見られるかもしれません。

イラスト/吉田いらこ
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つわりのピーク到来! 症状を和らげるセルフケアとマイナートラブル

妊娠3ヵ月ごろにつわりのピークを迎える方も多いでしょう。吐き気や嘔吐、においへの過敏さで食事がとれず、体重が減ってしまう方もいます。無理にバランスよく食べようとせず、「食べられるものを食べられるときに少しずつ取り入れること」が大切です。冷たい飲み物やゼリー、果物などが口にしやすいこともあります。

また、ビタミンB(特にビタミンB6)を含むサプリメントやマルチビタミン(ビタミンAは入っていないもの)、ショウガ、柑橘系は、つわりの症状を軽くすると報告されているのでおすすめです。

ショウガは、ショウガ湯やショウガ飴の形が取りやすいでしょう。病院によっては、つわり中のムカムカを和らげる作用のある漢方薬の処方を受けることもできます。受診の際、産婦人科の先生に相談してみてください。

また、妊娠2ヵ月に引き続き、以下のようなマイナートラブルも多く見られます。

・強い眠気や体のだるさ
・便秘や胃の不快感
・胸の張りや痛み
・下腹の張りや腰の重だるさ
・頻尿

子宮のすぐ前側にある臓器が「膀胱(ぼうこう)」です。妊娠初期は子宮が少しずつ大きくなるため、すぐ近くにある膀胱が圧迫され、頻尿の原因になることがあります。

ただし、頻尿の原因が膀胱炎による場合もあります。妊娠中は妊娠前に比べて膀胱に雑菌が入りやすく、さらにつわりの時期は水分摂取が少なくなりやすいことで膀胱炎をおこしやすい条件がそろいます。

頻尿だけでなく、排尿時の痛みや発熱などの症状が見られたら、早めに産婦人科を受診しましょう

写真:アフロ

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