宮城を代表する戦国武将
ホヤおむすび、誕生!
むすび丸は、三角おむすびの頭と、かぶと飾りの三日月がトレードマーク。地元仙台で、ご当地おむすびのお店をしています。鮭、ワカメ、牛タン、笹かまぼこ、仙台味噌。具は全部、宮城のおいしいものばかり。お米も、もちろん宮城県産です。
「うーん、うーん、うーーーん」
おや? むすび丸が、三角の頭をななめにして、何か悩んでいるみたいです。
「どうしたの、むすび丸。そんなに頭をななめにしちゃって」
「むすび丸の三日月が落っこちちゃうよ~」
お店に遊びに来たのは、むすび丸の友だちの、みやこちゃんともりおくんです。二人は近くの小学校に通う5年生と2年生の姉弟です。
「あ、みやこちゃん、もりおくん! 実は、新メニューをどうしようかな~と思って」
季節はそろそろ夏。むすび丸は、初夏にぴったりなおむすびを作りたくて、頭を悩ませていたようです。
「おむすびかあ。あ! ずんだはどう? 私、ずんだ大好き!」
みやこちゃんが言いました。ずんだは、枝豆をすりつぶして砂糖を混ぜて作る、甘い餡のことです。緑色をしていて、お餅にからめて食べるととてもおいしいのです。
「ずんだもおいしいけど、枝豆がとれるのはもう少し先なんだ。それに、おむすびじゃなくって、おはぎになっちゃうかも」
むすび丸の頭はななめになったままです。
「だったら、ホヤのおむすびを作ってよ!」
もりおくんが言いました。
「いいかも! 今日、給食に出たホヤの炊き込みご飯がすごくおいしかったの。きっとおむすびにしてもおいしいよ!」
みやこちゃんも大賛成です。ホヤは、貝でもなければ、魚でもない、とっても不思議な生き物です。赤くてゴツゴツしていて、見た目がパイナップルに似ているので、「海のパイナップル」とも呼ばれています。宮城県はホヤの産地で、ホヤを使った給食メニューもあるのです。
「なるほど~! やってみるよ!」
二人のアイデアで、新メニュー「ホヤおむすび」が誕生しました。
©seed/イメージマート
お店に並べると、さっそく伊達武将隊の「殿」こと、伊達政宗公が買いに来てくれました。伊達武将隊とは、現代によみがえった宮城県ゆかりの武将たちのこと。殿とその家臣、それから女性の忍者、くノ一もいます。
「ホヤのおむすび? ほほう、珍しいのぅ。これをくれ!」
殿がホヤおむすびをひとくち食べると……。
「う……うまい! 鼻に抜けるような海の香り、甘さと塩味の絶妙なハーモニー! 今までにない味わいのおむすびなり! これぞ宮城の味である! あっぱれ!」
感動した殿が、片手でパッと扇を開き、片手でホヤおむすびを高々と掲げます。
「でしょでしょ。新鮮なホヤを使っているから、とってもおいしいんだよ!」
むすび丸もうれしそう。
「うーむ、これはみんなに教えてあげねば!」
殿はホヤおむすびを、自分のスマホでカシャッ。それから「これぞ宮城の味なり」と書いて、インスタグラムにのせました。インスタグラム(インスタ)は、自分で撮った写真や動画を、スマホやパソコンでみんなに紹介できる、SNSというインターネット上で交流する手段のひとつ。殿のインスタは大人気で、全国の人たちが見ます。
すると……。
『殿が紹介しているホヤおむすび、おいしそう!』
『むすび丸のおむすび屋さんか。一度行ってみたいな~』
みんなが興味を持ってくれて、むすび丸のお店はたくさんの人に知ってもらうことができたのです。



































