親子で納得! 子どもの聞き分けが激変する「注意するときの心構え」

保育・子育てカウンセラー井桁容子さん「ノンストレス育児のススメ」#2〜子どものしつけ編〜

保育・子育てカウンセラー:井桁 容子

子どもに対して「しつけをしっかりしなくては」と思うばかりに、感情的になってしまったり、思い通りにならずネガティブになってしまったりする親は多いと思います。そこで、本質に立ち返って「そもそも、しつけは何のためにするのか?」を井桁さんに教えてもらいました。

「“しつけ”というのは、相手に不快な思いをさせないための配慮やマナーです。しつけたい部分には必ず理由があるはず。なので、再三言ってきましたが、配慮をしなければならない理由を説明してあげることが必要なのです。

例えば、博物館で走り回っている子に対して、『ここで走り回ると、ほかに見ている人のジャマになって迷惑をかけるよね』と説明する。そして、『走りたいなら外へ出ようか?』と別の選択肢を提案してあげると良いです。

誰かが見ていても、誰も見ていなくても、理由を理解して納得した子であれば、常にそれを守るようになります。また、親の方が自分の行為を振り返らずに子どものダメなところだけ注意していると、子どもは自分のことをわかってもらえないと感じ、ダメの理由を理解しなくなるので気をつけましょう。

『挨拶しなさい』と指示するよりも、普段から親が近所の人に挨拶している姿を見せている方が、子どもは自然と挨拶するようになりますよ。

『子育て』を通して育つのは、子どもだけではなく親も同じ。幼い子どもと接することで自分も“生き直し”ができるので、親も精神的に大人へと成長できるのです」(井桁さん)

「怒る・叱る」といった行為は、精神力を使い、注意する側もストレスを感じやすいもの。相手がまだ幼い子どもともなれば、それはなおさらです。

しかし、生きていくうえで守るべきルールやするべき配慮は、子どものために教えなければならないもの。ただ「ダメ!」と禁じるのではなく、「なぜやってはいけないのか」を理解してもらうべく意識して注意をする、またはなぜそうしたかの原因を探ってみる。

親は少し手間が増えるかもしれませんが、自分で考えてルールを守れるようになることで、将来的に手のかからない子どもへと成長してくれる期待も大です。

子どもに向き合ってしつけをすることは、ひいては子育てをするうえで生じるストレスを軽減してくれることにつながります。そんな子どもの未来を想像すると、しつけに対して前向きに臨めるのではないでしょうか。

次回(#3)は、育児を頑張りすぎないための手の抜き方についてお話を伺います。
21年12月23日公開予定です(公開日までリンク無効)。

取材・文=柳未央(シーアール)

13 件
いげた ようこ

井桁 容子

保育・子育てカウンセラー

保育・子育てカウンセラー。1976年4月から2018年3月まで東京家政大学ナースリールーム主任、東京家政大学非常勤講師として勤務。2018年4月よりフリーとなり、非営利団体コドモノミカタ代表理事、「保育の根っこを考える会」主宰を務める。保育士としての40年以上の経験を生かし、「子育て」をテーマに書籍の執筆やメディアでのコメンテート、講演活動を行う。

保育・子育てカウンセラー。1976年4月から2018年3月まで東京家政大学ナースリールーム主任、東京家政大学非常勤講師として勤務。2018年4月よりフリーとなり、非営利団体コドモノミカタ代表理事、「保育の根っこを考える会」主宰を務める。保育士としての40年以上の経験を生かし、「子育て」をテーマに書籍の執筆やメディアでのコメンテート、講演活動を行う。