先生とトラブル続き! 万年反抗期の子どもを夢に導く「個性を引き上げる」声がけとは

【コーチング子育て】子どもの個性を見抜き、教えずに導く方法 #2

SoZo株式会社 代表取締役:あつみ ゆりか

一見、文句に聞こえる子どもの声が個性発見につながる

次女のようなタイプの子は、とても文句が多いように思えるかもしれません。でも、実は本質的なものの捉え方をしているケースが多いと私は感じています。

例えば彼女が中学時代に放送委員会に入っていたときのこと。彼女曰く、放送部のミッションは「昼休みを楽しくすること」で、そのメインコンテンツが「生徒たちがお気に入りのCDを放送委員会に持ちこんで放送すること」だったそうです。

しかし、とある先生の行った「改革」によってCDが集まらなくなってしまった。「これは問題だから話し合いましょう」と提案したところ、先生からは“面倒くさい子”扱いをされてしまいます。

先生「流す曲がないなら運動会のマーチを流せばいいじゃない」
次女「昼休みの放送委員会のメインコンテンツであるCDが集まらなくなったのは問題じゃないんですか?」
先生「じゃあ勝手に話し合えば?」
次女「先生が改革したことがきっかけで、こういう事象が起きてるんです。先生も前向きに意見を出すべきです」


こんな白熱したやり取りをしたそうです。青ざめた同級生から「もう止めなよ」と心配されたとのこと。皆さんは、子どもから教師とこういったやり取りをしたと聞いた場合、どうリアクションしますか?

私は「経営者に向いているね。才能あるよ!」と言いました。問題にフタをせず、しかも内申点が気になるのにそのリスクも顧みず先生に意見することは、なかなかできることではありません。しかも「改善したい」という純粋な気持ちが先に立っての行動なのです。

とはいえ、ただ持ち上げるだけでは終わりません。「そういうのを勉強ができない子が言っても実は説得力がないのも、また社会の現実だよ。才能を活かすためにも絶対勉強したほうがいい!」ということもしっかり伝えました。

このことを繰り返し伝え続けたことは、次女の自己肯定感を高めることにつながったと思います。

親は社会の型にはまらない子を無意識的に抑圧してしまうケースがあります。しかし、子どもの発言から「ほかの子どもと違う部分」に着目して個性を見抜き、肯定してあげる。これは反抗的に見える子どもほど、必要な声掛けだと思います。

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