シチュエーション別 𠮟るときの声かけ実例集
子どもを𠮟る場面では、状況によって効果的な伝え方が異なります。ここでは、よくあるシチュエーション別に、心理的なポイントを踏まえた声かけの実例を紹介します。
シーン① きょうだいゲンカ:「何があったのか教えてくれる?」
「きょうだいゲンカの場面で大切なのは、“上の子が悪いことをしたに違いない”などと決めつけないことです。まずは『何があったの?』と状況を聞きましょう。
すると、下の子に『ブロックを壊されて悔しかった』など、その子なりの理由を教えてくれます。一方の子を頭ごなしに𠮟るのではなく、気持ちを受け止め、『いつも我慢してくれてありがとう。次はママが助けるね』と伝えることで、親への安心感と信頼感が育ちます。
シーン② ダダをこねる:「約束したから、がまんしようね」
買い物の場面では、事前の約束がポイントです。お店に行く前に『今日はおもちゃは買わない日』と、親側のスタンスを決め、子どもと約束しておきましょう。
そしてダダをこねたときには、『約束したからがまんしようね。がまんできたら○○ちゃんすごいね』と、伝えます。『帰ったら大きいおにぎり作ってあげるね』といった小さなご褒美も効果的です。
それでもダダこねる場合もありますが、“今日は買わない日”ということを根気よく伝えれば、やがて子どもも諦めます。
ダダをこねることが続いている場合は、ある期間、子どもを買い物に連れていかない選択もひとつの手。保育園に預けている間に買い物を済ませるなど、親側でできる工夫をしてみてください。
シーン③ 危ないことをした:「ケガをすると思って、心配だったんだ」
子どもが危ないことをしているときに𠮟るのは、子どもを守るために必要なことなので、仕方がないことです。
ただ、そのあとのフォローがとても大切です。『ケガすると思って本当に心配だったから、大きい声を出しちゃったんだ。びっくりしたよね。ごめんね』などと、怒った理由の裏にある“心配の気持ち”を伝えてあげましょう。
そして、『次はここに登らないようにしようね』と優しく伝えることで、子どもも安心し、なぜ注意されたのかを理解します」(野村先生)




































