「なんくるないさ!」楽観的になって心配するのをやめよう
親離れをする子どもは、時として反抗的な態度を取ったり、悪ぶったり、周囲もびっくりするような乱暴な言葉を使ったりもします。
いわゆる「反抗期」に対して親が感じるイライラや怒りが、心配というネガティブな感情や行動となって現れると諸富先生はいいます。
「これを断ち切るには、親側が楽観的に物事を捉える力が必要です。思考を変えるコツとして、私は子育てに悩まれている親御さんによく次のような言葉をアドバイスしています。
『なんくるないさ~』と3回、唱えてみましょう。
『自然と(あるべきように)なるものだ』という意味の沖縄の方言です。『大丈夫』にも通じる言葉でしょう。
子どもがいろいろ困った行動に出ても、危険なことや他人を傷つけること以外は、『なんくるないさ~』精神をベースに子どもを受け止めて、『できるよ』『○○君(ちゃん)の思ったようにやってみたら』など、肯定する声がけを心がけてみてください」(諸富先生)
成長段階では傷つくことも失敗することも、恥をかくことも、どれも大切な経験です。親が手や口を出したくなるような場面がたくさんありますが、どっしりと構えて、どれも我が子の成長のチャンスと捉えてみましょう。
親は楽観性を身につけることで、「難しい年ごろ」をもっと大らかにすごすことができるはずです。
次回は、思春期の親がやりがちなNGワードとNG行動について紹介します。
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諸富 祥彦(もろとみ よしひこ)
明治大学文学部教授。教育学博士。1986年筑波大学人間学類、1992年同大学院博士課程修了。英国イーストアングリア大学、米国トランスパーソナル心理学研究所客員研究員、千葉大学教育学部講師、助教授を経て、現職。40年以上のカウンセラーキャリアを持つ。臨床心理士、公認心理師、上級教育カウンセラーでもある。
【主な共著や監修書】
「思春期の育て方」(WAVE出版)
「反抗期乗り切りマニュアル─『こんな時どうしたらいい?』がわかる」(主婦の友社)
「“承認欲求”、捨ててみた 『人から嫌われてもかまわない強い心』を育てる 9つの自己改造トレーニング法」(青春出版社) など
取材・文/梶原知恵
『思春期の反抗期 乗り切りガイド』の連載は、全4回。
第2回を読む。
第3回を読む。
第4回を読む。
※公開日までリンク無効
梶原 知恵
大学で児童文学を学ぶ。出版・広告・WEB制作の総合編集プロダクション、金融経済メディア、外資系IT企業のパートナー会社勤務を経て現在に。そのなかで書籍、雑誌、企業誌、フリーペーパー、Webコンテンツといった、さまざまな媒体を経験する。 現在は育児・教育からエンタメ、医療、料理、冠婚葬祭、金融、ITシステム情報まで、各媒体の企画・編集・執筆をワンストップで手がけている。趣味は観劇。特技は長唄。着付け師でもある。
大学で児童文学を学ぶ。出版・広告・WEB制作の総合編集プロダクション、金融経済メディア、外資系IT企業のパートナー会社勤務を経て現在に。そのなかで書籍、雑誌、企業誌、フリーペーパー、Webコンテンツといった、さまざまな媒体を経験する。 現在は育児・教育からエンタメ、医療、料理、冠婚葬祭、金融、ITシステム情報まで、各媒体の企画・編集・執筆をワンストップで手がけている。趣味は観劇。特技は長唄。着付け師でもある。
諸富 祥彦
明治大学文学部教授。教育学博士。1986年筑波大学人間学類、1992年同大学院博士課程修了。英国イーストアングリア大学、米国トランスパーソナル心理学研究所客員研究員、千葉大学教育学部講師、助教授を経て、現職。40年近いカウンセラーキャリアを持つ。臨床心理士、公認心理師、上級教育カウンセラーでもある。 【主な著書と監修書】 『ひとりっ子の育て方』(WAVE出版) 『イラストでわかる自己肯定感をのばす育て方』(池田書店) 『思春期の子の育て方』(WAVE出版)など
明治大学文学部教授。教育学博士。1986年筑波大学人間学類、1992年同大学院博士課程修了。英国イーストアングリア大学、米国トランスパーソナル心理学研究所客員研究員、千葉大学教育学部講師、助教授を経て、現職。40年近いカウンセラーキャリアを持つ。臨床心理士、公認心理師、上級教育カウンセラーでもある。 【主な著書と監修書】 『ひとりっ子の育て方』(WAVE出版) 『イラストでわかる自己肯定感をのばす育て方』(池田書店) 『思春期の子の育て方』(WAVE出版)など