【偏食克服レシピ:キャベツ】子どもの偏食の原因を知って克服! 思わずおかわりしたくなるとっておきレシピ

子どもの苦手な野菜がおいしいに変わるレシピ #6【キャベツ】

ライター・料理家:越野 美樹

キャベツの青臭さを抑えて偏食を克服!

キャベツは、便通を整える食物繊維が豊富で、免疫の働きを助けるビタミンC、骨や血液の生成、維持に関わるカルシウム、葉酸、ビタミンKなど、子どもの健康を支える栄養がバランスよく含まれています。

キャベツには「ビタミンU(別名:キャベジン)」という、胃の粘膜を守る働きがある成分も含まれています。ビタミンUは「ビタミン様物質」のひとつで、ビタミンと似た働きを持ちながら、正式なビタミンには分類されない物質です。

ビタミンUは水に溶けやすく熱に弱いので、生で食べるか、加熱する場合には短時間で調理することが肝心です。

キャベツは子どもの体の調子を整えるために必要な野菜ですが、キャベツ嫌いの子どももいますね。

子どもがキャベツを嫌いな理由のひとつには、青臭さがあります。

キャベツは切ったり嚙んだりすると細胞が壊れ、葉の中の成分が反応して独特の香りが出ます。この香りが、青臭さや、場合によってはピリッとした辛みを感じさせる原因となります。

子どもは感覚が鋭いため、大人よりもキャベツの青臭さを敏感に感じます。  写真:越野美樹

キャベツの青臭さを感じにくくするには、3つのコツがあります。

【子どもの偏食克服ポイント1 キャベツの青臭さを感じにくくして偏食を克服】

●切ったらすぐに短時間の加熱をする
 →香りのもととなる酵素の働きを止め、青臭さを抑えます。

●下ゆでして香りを抑える
 →青臭さの原因物質を湯に溶かして流し、食べやすくします。

●香りや酸味でカバー
 →乳製品や香辛料、ごま油などの香り、酢やレモンなどの酸味で青臭さを感じにくくします。

ひとつめのレシピは、キャベツを切ったらすぐに炒めて、卵やチーズなどのまろやかな素材、酸味のあるケチャップを合わせた「キャベツチーズオムレツ」です。

キャベツを切ったらすぐに火を通すこと、牛乳やチーズといった香りをカバーする食材で包み込むこと、酸味のあるトマトケチャップをかけることで青臭さを抑えます。

「キャベツのチーズオムレツ」のレシピ

乳製品のクリーミーな香り、トマトケチャップの酸味を合わせることで、キャベツの青臭さが抑えられます。  写真:越野美樹

【材料】1人分
キャベツ 1枚(40g)
卵 2個
牛乳 大さじ1
オリーブオイル 大さじ1
塩 ひとつまみ
バター 5g
粉チーズ 適量
トマトケチャップ 適量

【作り方】
1.キャベツは粗みじん切りにする。

2.フライパンを弱火で熱してオリーブオイルを入れ、1と塩を入れて炒める。

3.ボウルに卵を割り入れ、ほぐす。牛乳を加えてさらに均一になるまで混ぜる。

4.中火にしてフライパンに3を流し入れ、大きくかき混ぜる。周りが固まり始めたら、鍋肌からバターを加えて形を整え、裏返す。

キャベツが主役のこのオムレツは、全体をそのまま焼き上げるスタイルです。卵液を流し入れたらすぐに混ぜ、中火を保ったまま端に寄せて形を整えます。最後は裏返して両面を焼けば完成です。  写真:越野美樹

5.器に盛り、粉チーズとトマトケチャップをかける。

写真:越野美樹

オムレツの濃厚な風味の生地に包まれて、キャベツの青臭さが抑えられます。キャベツ嫌いでもパクパク食べられます。

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