【偏食克服レシピ:ほうれん草】子どもの偏食の原因を知って克服! 思わずおかわりしたくなるとっておきレシピ

子どもの苦手な野菜がおいしいに変わるレシピ #8【ほうれん草】 (2/3) 1ページ目に戻る

ライター・料理家:越野 美樹

ほうれん草の苦みやえぐみを抑えて偏食を克服!

ほうれん草は、栄養価が高い一方で、独特の苦みやえぐみがあり、苦手な子どもが多い食材です。

ほうれん草の苦みやえぐみの原因は、アクの成分であるシュウ酸です。シュウ酸は水溶性のため、ゆでて水にさらすことで減らすことができます。  写真:越野美樹

ほうれん草は、β‐カロテン、ビタミンC、ビタミンK、葉酸、鉄、カリウム、マグネシウムなど、多くのビタミンやミネラルを含む栄養豊富な緑黄色野菜です。

特に食物繊維は生のほうれん草100gあたり2.8g含まれており、腸内環境を整え、便秘の予防や改善に役立ちます。

また、ほうれん草に豊富な葉酸は、赤血球の形成や細胞増殖に必要なDNA合成に関係する栄養素で、鉄分とともに貧血予防に効果的です。

このように栄養面では優秀な食材ですが、ほうれん草を嫌いな子どもはたくさんいます。嫌いな理由のひとつが、独特の苦みやえぐみです。

ほうれん草は、3つのコツを取り入れて調理すると、苦みやえぐみが感じにくくなります。

【子どもの偏食克服ポイント1 ほうれん草の苦みやえぐみを抑えて偏食を克服】

●下ゆでと水にさらすことでアク抜きをする
 →ほうれん草を沸騰したお湯で1~2分ゆでて水にさらすと、シュウ酸がゆでたお湯やさらした水に溶け出し、苦みやえぐみが減ります。

●油や乳製品と合わせる
 →ほうれん草を乳製品の脂肪分でコーティングすることで、苦み成分が舌に直接触れにくくなります。

●甘みやうまみのある素材と合わせる
 →かぼちゃ、さつまいも、コーンなど甘みのある野菜や、ベーコン、ツナなどのうまみのある食材と組み合わせることで、苦みやえぐみより甘みやうまみが際立ち、食べやすくなります。

ひとつめのレシピは、マッシュしたさつまいもでほうれん草の苦みやえぐみを包み込んだ「ほうれん草入りさつまいもマッシュポテト」です。

さつまいもの甘みと牛乳やバターの脂肪分でほうれん草の苦みやえぐみを感じにくくするので、子どもでも食べやすい味わいに仕上がります。

「ほうれん草入りさつまいもマッシュポテト」のレシピ

とろとろでなめらかな食感のマッシュポテトでほうれん草の苦みやえぐみがやわらぎ、とろける口溶けが楽しめます。  写真:越野美樹

【材料】2人分
ほうれん草 80g
さつまいも 1本(約250g)
しょうゆ 小さじ1/2
有塩バター 10g
牛乳 200ml
塩 小さじ1/4
こしょう 少々

【作り方】
1.さつまいもは一口大に切る。水を入れたボウルにさつまいもを入れて5分ほどおき、ざるにあげて水気を切る。

2.鍋に1と水200ml(分量外)を入れて中火にかけ、沸騰したらふたをして弱火にし、10分ほど蒸し煮する。

3.鍋にたっぷりの湯を沸かして沸騰させ、塩小さじ1/2(分量外)を入れる。ほうれん草を加えて再沸騰したら、裏返し、ざるにあげる。冷水にとってさらしてから水気を絞り、ボウルに入れる。しょうゆをかけて全体を混ぜ、さらに水気を絞り、1cm幅に切る。

4.2のさつまいもが柔らかくなったらふたを開けて水気を飛ばし、火を止める。有塩バターを加えてマッシャーでつぶす。

さつまいもが十分柔らかくなったら、ふたを開けて鍋の水分がなくなるまで混ぜながら水気を飛ばします。  写真:越野美樹

5.別の鍋に牛乳を入れて弱火にかけ、人肌程度に温める。

6.4に3と塩、こしょうを入れ、5を少しずつ加えて混ぜる。

写真:越野美樹

アク抜きしたほうれん草を甘みがあってクリーミーなマッシュポテトで包み込むと、「これ、ほうれん草なの?」と驚きのマイルドさに! ほうれん草克服への第一歩となります。

ほうれん草の繊維の偏食を克服する方法は? 「ほうれん草入りカニカマ卵」のレシピ
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