「まごわやさしい」魔法のレシピ「お芋の食感を楽しむ」おかず2品とおやつ1品

カンタン・高栄養・完食!#7【芋の「い」】「ホクホク! モチモチ! 芋料理」

ライター・料理家:越野 美樹

みんな喜ぶお芋料理3品。左:さつまいもとりんごの簡単スイートポテト 真ん中:ハッシュドポテトの具だくさんチーズ焼き 右:長芋チーズボール  写真:越野美樹

「まごわやさしい」とは、「まめ、ごま、わかめ(海藻)、やさい、さかな、しいたけ、いも」のこと。

季節を問わず手に入る日本の伝統的な7つの食材です。

最終回の第7回は、芋の「い」。

さまざまな芋の特徴を活かした料理とおやつ3品をご紹介。

子どもが思わず一緒に作りたくなる「お手伝いポイント」も載せていますので、親子で一緒に楽しんでくださいね。

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子どもと女性が大好きな芋

写真手前は、長芋、奥は左から、さつまいも、里芋、里芋の一種の京芋、じゃがいも。  撮影:越野美樹

食物繊維が多く、ビタミンやカリウムも豊富なお芋。    

「芋・栗・南京(いもくりなんきん、南京はかぼちゃ)」は女性や子どもが好きな食材と言われていますが、パサパサしている、のどに通りにくいなどの理由で、苦手なお子さんもいるかもしれません。    

そんな悩みは、水分や油分をうまく補いながらお料理することで、解決します。    

中学3年生のうちの娘を含め、我が家はみんなお芋が大好き。    

ゆでたり蒸したりするだけでも美味しいものですが、お芋料理はマンネリになりがちな一面も。    

そこで今回は、簡単に作れて、見た目も味も子どもが喜ぶお芋料理のバリエーションをご紹介します。

お芋の選び方と調理法

甘さを引き出し、子どもも食べやすいさつまいものマヨチーズ焼き。  写真:越野美樹

まずは、じゃがいも、さつまいも、長芋、里芋について、美味しいお芋の選び方や、調理法のコツをご紹介します。

●じゃがいも  
・じゃがいもにはソラニンという毒が含まれるので、芽が出ているものは選ばず、皮が緑色になっていないものを購入しましょう。  
・料理する時には芽や皮を取り除いて、しっかり加熱して使うのがおすすめです。  
・じゃがいもに含まれるビタミンCはでんぷんに包まれているため、加熱しても壊れにくいと言われています。    

●さつまいも  
・さつまいもにはアミラーゼという酵素が含まれ、じっくり加熱すると甘くなります。電子レンジでは急速に温度が上がるので、その効果はあまり出ません。  
・火でじっくり蒸したり、茹でたり、ホイルに包んで焼き芋にするなど、ゆっくり加熱する調理法がおすすめ。    

●長芋  
・すりおろすとトロトロ、切ればシャキシャキ、火を入れればホクホクと、3つの食感が楽しめます。  
・大和芋や自然薯(じねんじょ)なども長芋の仲間ですが、水分が少なく強い粘りがあるのが特徴です。  
・皮に含まれる栄養や風味をそのままいただけるので、すりおろすときには皮ごとがオススメ。 すりおろしや生で食べるとき、酢水につけておくと、変色や手がかゆくなるのを防げます。  

●里芋  
・里芋は、ぬれている皮を触ると手がかゆくなるので、できるだけ乾いたままむくようにしましょう。  
・ぬめりが気になるときは、塩をこすりつけるようにしてまな板の上で転がし、水で流すととれます。  
・下ごしらえが面倒なときは、里芋を煮るときに、少しだけさつまいもを入れるとぬめりがやわらぎ、吹きこぼれ防止にもなります。

それぞれのお芋の特徴を知ってお料理をすると、お料理の腕が上がりますよ。

「ハッシュドポテトの具沢山チーズ焼き」のレシピ

お芋だけでなく、野菜やたんぱく質を含む食材を加えると、栄養バランスが良くなります。  写真:越野美樹

千切りしたじゃがいもと具を混ぜてフライパンに敷き詰め、チーズをのせて、フタをして焼きます。水にさらすとくっつかなくなるので、フライパンなどの道具を準備してから切りはじめましょう。

【材料】2人分
じゃがいも 1個
塩 ひとつまみ
おろしニンニク 1片分
シュレッドチーズ 30g
ウインナー 30g
コーン 20g
トマトケチャップ 大さじ1
菜種油 大さじ1
パセリ 適量

【お手伝いポイント】
千切りしたじゃがいもと具をフライパンに敷き詰めるのを手伝ってもらいましょう。

【作り方】
1.ウインナーは薄めの輪切りにする。じゃがいもは皮をむいて千切りにする。

2.スキレットに菜種油を入れ、弱火にかけておく。

3.ボウルに1とコーン、おろしにんにくを入れて混ぜ、1にじゃがいもを入れて押しつけるようにし、塩を全体にふってフタをする。

4.10分ほどしたらシュレッドチーズをのせて再び火にかける。2〜3分してチーズができたら火を止める。

5.ケチャップをかけ、パセリをのせる。

今回はスキレットを使っています。もっとたくさんのじゃがいもで作りたい場合は、フライパンを使ってください。小えびやベーコン、火の通りやすい野菜でも作れます。

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