「やきとり」と「焼き鳥」の違いって知ってる?

【スペシャル対談】ゆる言語学ラジオ✕川上徹也(前編)

水野さん:
え、それは知らなかった。どういう内容?

堀元さん:
川上さんの『キャッチコピー力の基本』って、キャッチコピーをつくる上で重要な77のテクニックが紹介されている本なんですね。だから、77のテクニックをすべて詰め込んだら、地球人すべてに響く最強のブログタイトルがつくれるはずだよね……っていう記事です。

堀元さんのブログ「こっちは遊びでやってんだよ!」の記事

水野さん:
うわあ、完全に川上さんの本を茶化した記事だ。よく著者ご本人の前で言えるな~。

堀元さん:
いやいやいや、ほんとうに役に立つ、すばらしい本ですよ。まあ、MECE(ミーシー)※ではないですけどね。

※MECE(ミーシー)
「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字を取った言葉で、「モレなく、ダブりなく」という意味。

水野さん:
こらっ!

川上さん:
いやでも実際、その本のなかでもあえてMECEを崩すというか、論理構造を崩すことの重要性も書いてありますから。

キャッチコピーって、文法的に正しいからいいってもんじゃないんですよね。あえて違和感をおぼえるような言葉の組み合わせをつくったほうが、見た人の心に刺さることも多い。

そういうこともあって、たとえば「『おにぎり』と『おむすび』の違いってなんやろ?」みたいな疑問を抱いて、そこから「ことばのおもしろさ」に子どもが興味を持てるような本をつくれたらおもしろいなあっていうのが、この本の発端です。

水野さん:
「おにぎり・おむすび問題」に関連して、食べものにまつわるネタ、ひとつぶっ込んでもいいですか?

川上さん:
おお! なんですか?

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