歯並びは環境的要因も大!「永久歯トラブル」を避ける小児歯科のポイント

小児歯科専門医・唐木先生ご夫妻インタビュー  #3 4~6歳頃の歯のチェックポイント

小児歯科専門医:唐木 隆史

矯正は子どものうちに始めると負担が少ない!?

隆史先生「5歳~10歳頃までに、顎の幅は1年で1㎜ずつくらいしか成長しないと言われています。意外と大きくならないんですよ。
永久歯で歯並びが悪い場合は、基本的に矯正治療が必要になります。できれば、乳歯列のときから早め早めに相談するのがやはり大事になってきますね。

子どもの歯は、成長を利用した矯正を行うことができます。上下の顎には成長方向というものがあるので、歯並びが悪い場合には正しい方向に成長するよう促していきます。子どもの方がスムーズに誘導しやすく、整えやすいという特徴があります。お子さんの歯並びの状態にもよりますが、負担が比較的少ない小さいうちから矯正するメリットはあると思いますよ」

治療に対して信頼できる歯医者さんをかかりつけに

幼い頃から定期的に通う歯医者さん。長いお付き合いになりそうですが、何をポイントに選べばよいでしょうか。同業者としてのご意見を伺いました。

隆史先生「どうしても人間同士なので相性があるかと思いますが、まずはしっかりと説明をしてもらえ、親切な先生が良いかと思います。もちろん、適切な治療をしっかりしてくれるかどうかも肝心です。

子どもの歯は、一般の方が思われているよりも治療自体の難易度は高いと言われています。お医者さんでも科が多く分かれているように、歯科でもお子さんに慣れている先生や小児歯科専門医の先生にかかられるのが良いと思います」

美弥先生「私たちのクリニックでは、3歳以上でしっかりとお話ができるようでしたら、基本的にお子さんひとりで診療室に入ってもらいます。保護者の方が同伴されると、甘えが消えず、その後の治療の妨げになることもあるからです。

親御さんが思っている以上に、子どもはひとりでできることがたくさんあります。付き添いなしにひとりで治療を受けることで、自立心を育む後押しをしたいと願っています。
気になること、不安なことは遠慮なく聞いていただき、信頼が築ける関係を作りたいと思っています」

今回挙げていただいたケース以外にも、歯のトラブルは数多あるので、異変があればすぐに相談できるかかりつけの先生を身近につくっておきたいものですね。

取材・文 有元えり

唐木隆史
からき たかし

日本小児歯科学会専門医、日本障害者歯科学会認定医。
鶴見大学歯学部卒業後、鶴見大学歯学部小児歯科学講座をはじめ都内・神奈川県の小児歯科、矯正歯科、大型医療法人などでさまざまな症例を経験。
2018年には、日本小児歯科学会で、小児歯科学雑誌優秀論文賞を受賞。
2020年7月に「等々力ぞうのはな小児・矯正歯科」の院長に就任。
専門的知識と技術をもとにした1人1人の子どもの成長に合わせた丁寧な治療で、東京・城南エリアの地域医療に貢献する。

唐木美弥
からき みや

日本小児歯科学会専門医。鶴見大学歯学部卒業。
鶴見大学歯学部小児歯科学講座に入局する傍らで、昭和大学歯学部スペシャルニーズ口腔医学講座口腔衛生学部門にて研修。
都内の小児歯科・矯正歯科で研鑽を積んだ後、夫の隆史氏とともに0歳から通える「等々力ぞうのはな小児・矯正歯科」を開院。
NPO日本食育インストラクターの資格も持ち、食育にも精通。歯についてはもちろん、食事に関する相談にも親身に応じてくれる。一児の母。

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からき たかし

唐木 隆史

Takashi Karaki
歯科医

日本小児歯科学会専門医、日本障害者歯科学会認定医。 鶴見大学歯学部卒業後、鶴見大学歯学部小児歯科学講座をはじめ都内・神奈川県の小児歯科、矯正歯科、大型医療法人などでさまざまな症例を経験。2018年には、日本小児歯科学会で、小児歯科学雑誌優秀論文賞を受賞。 2020年7月に「等々力ぞうのはな小児・矯正歯科」の院長に就任。専門的知識と技術をもとに、1人、1人の子どもの成長に合わせた丁寧な治療で、東京・城南エリアの地域医療に貢献する。

日本小児歯科学会専門医、日本障害者歯科学会認定医。 鶴見大学歯学部卒業後、鶴見大学歯学部小児歯科学講座をはじめ都内・神奈川県の小児歯科、矯正歯科、大型医療法人などでさまざまな症例を経験。2018年には、日本小児歯科学会で、小児歯科学雑誌優秀論文賞を受賞。 2020年7月に「等々力ぞうのはな小児・矯正歯科」の院長に就任。専門的知識と技術をもとに、1人、1人の子どもの成長に合わせた丁寧な治療で、東京・城南エリアの地域医療に貢献する。