『窓ぎわのトットちゃん』の世界が目の前に! 安曇野ちひろ公園「トットちゃん広場」と安曇野ちひろ美術館
トモエ学園の校舎を模した「電車の教室」やトットちゃんの道、肝試しも体験
2024.10.19
小6の読書好き息子&小3のアート好き娘を子育て中のエニママライター北林日菜です。今回の記事は『窓ぎわのトットちゃん』ファン必見、長野県北安曇郡松川村にある「安曇野ちひろ美術館」と「安曇野ちひろ公園」にある、トットちゃん関連の見どころをレポートします。
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前回の記事でご紹介した「ちひろ美術館」(安曇野・東京)の館長は黒柳徹子さん。いわさきちひろさんの没後にご遺族との交流が始まり、徹子さんの著書である『窓ぎわのトットちゃん』にはいわさきちひろさんの絵が使われています。親子3人で「安曇野ちひろ美術館」内と美術館の周囲に広がる5万3500㎡の「安曇野ちひろ公園」にあるトットちゃんの世界にどっぷりつかってきました。
「安曇野ちひろ美術館」については、こちらの記事でくわしくご紹介しています。
安曇野ちひろ美術館に行ってみた! いわさきちひろの絵から子どもが考えた「へいわ」とは
トットちゃんの本の中の世界が目の前に!
今回の訪問前に『窓ぎわのトットちゃん』を親子で読んでから行ったのですが、これが大正解。本の中の世界が目の前に再現されていることに興奮し、夜遅く帰ったあとも話がとまらず困るほどでした。
◆安曇野ちひろ美術館内の「トットちゃんの部屋」
まずは美術館から。「子どもの展示室(トットちゃんの部屋)」というスペースには「電車の教室」の内部が再現されていました。息子は「ロッカー代わりの網棚が本当に便利そう!」と感動していました。そういえば現代の電車の網棚って「網」じゃないんですよね。令和の子が想像では埋めきれなかった部分が埋まった瞬間でした。
小さな子でも遊びながらトットちゃんに親しめるようなクイズラリー形式のしかけもありました。「トットちゃん広場オリエンテーリングマップ」は、隣の安曇野ちひろ公園を歩いていくと答えがわかるしくみ。本を読んでいれば記憶をたどって回答する楽しみもあります。
遠方のかたはおうちからトットちゃんのクイズに参加することもできますよ。
◆松川村「安曇野ちひろ公園」のトットちゃん広場
美術館のお隣「安曇野ちひろ公園(松川村営)」は周りを北アルプスに囲まれ、芝生広場と大きな花壇が広がる広大な公園です。点在する木の下には椅子が置かれています。『窓ぎわのトットちゃん』では、トモエ学園の生徒がひとりひとり「自分の木」を持っていて、よその子の木に登らせてほしいときには「ちょっとお邪魔します」と声をかけるという描写もありましたが、ここでも「自分の木」を決めてのんびりできそうです。小さな川が流れていて、メダカのような小さな魚やアメンボを観察しました。公園を出た真横には「国営アルプスあづみの公園」から続く乳川(ちがわ)が流れています。
公園内の「トットちゃん広場」には、トモエ学園にあった「電車の教室」と「電車の図書室」が、本物の電車を使って再現されています。
実は小3の娘は、本の最終章「トモエが焼けた」の一文で号泣してしまい(もれなく私ももらい泣き)、しばらく戦争の話をすることが多かったので、実物の規模で再現された教室を見てどう感じるのか少し心配でした。しかしそれよりもトモエ学園の楽しそうな描写のほうが記憶によみがえってきたようでした。
今回はお伝えしきれませんでしたが、公園内にはほかにも「トモエの講堂」や「ちひろの黒姫山荘」(復元)があったり、季節に応じたイベントや野菜の収穫体験などが開催される「体験交流館」があったり、魅力満載の公園でした。私はこの公園の存在だけでも松川村に移住したくなったほどです。
「トットちゃんの肝試し」に参加してみた
この日は安曇野ちひろ公園でおこなわれた「トットちゃんの肝試し」に事前申し込みし、参加してきました。トットちゃんたちはトモエ学園の近くにある九品仏のお寺でしたが、こちらでは公園の中にコースが用意され、電車の教室の中を通り抜けます。子どもたちは本に出てくる「こわくて、痒くて、笑っちゃうもの、なあに?」のナゾナゾを何度も言いあっては笑い転げていましたが、はたして肝試しでも笑っていられるのか……!
結果は、大人の私も怖くて笑っちゃうくらいでした! でも、怖がる娘に対しては、随所でオバケたちがユーモアたっぷりに接してくれました。娘は「オバケが道を教えてくれたね」「こんなこと言ってたよね」と嬉しそうに話し、夏休みにいちばん心に残ったこととして絵日記に描いていました。
一冊の本がもたらした夏の思い出
この夏、我が家では空前の「トットちゃん&いわさきちひろ旋風」が巻きおこりました。子どもたちが大きくなり、各々好きな本を勝手に読むのがしばらくあたりまえになっていましたが、同じ本をみんなが読んで毎日おたがいの感想を言いあっていた夏休みのことはたぶん一生忘れないと思います。
今は2023年に出版された『続 窓ぎわのトットちゃん』を家族で奪い合って読んでいます。皆さんにもぜひ松川村でトットちゃんのように過ごす一日を体験してもらいたいです。大人も童心に返ってはしゃげることうけあいです。
※ご協力:安曇野ちひろ美術館、松川村・安曇野ちひろ公園
【安曇野ちひろ公園】
住所:〒399‐8501 長野県北安曇郡松川村3358‐97
電話:0261(85)8822
入園無料
【体験交流館】
開館期間:3月~11月 9:00~17:00 12月~2月 10:00~16:00
※トットちゃん広場は12月~2月末日まで冬期休館(2024年度のみ12月1日まで開館)
休館日:水曜日(祝休日・7月20日~8月31日開館)、年末年始12月29日~1月3日
詳細はHP:https://chihiro-park.org/
【安曇野ちひろ美術館】
住所:〒399-8501 長野県北安曇郡松川村西原3358-24
電話:0261-62-0772
開館期間:2024年3月1日~12月1日 10:00~17:00
休館日:毎週水曜日(祝休日開館、翌平日休館、GW・8月は9:00~17:00)
入館料:大人1200円/18歳以下・高校生以下無料
※保護者割引あり:18歳以下の方に同伴する保護者(子ども1名につき2名まで)は900円
詳細はHP:https://chihiro.jp/azumino/visit
コクリコサポートエディターズ
コクリコサポートエディターズ(CSE)は、コクリコの第2編集部。コクリコと、ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」が協力して立ち上げました。子育てをしながら、ほかのお仕事をしながら……など、さまざまな立場で、子どもとの毎日が楽しくなる記事を発信していきます。 AnyMaMa公式HP:https://anymama.jp/ X:https://twitter.com/AnyMaMaJP Instagram:https://www.instagram.com/anymama_official/
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北林 日菜
AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/ Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP
AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/ Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP