最終回では、大切なぬいぐるみのケアと、ぬいぐるみを直してくれる「ぬいぐるみ診療所」について、聞いていきます!(全3回の3回目)
我が家は「ぐるぐるマッシーン→平干し」です!
──どうしても、ぬいぐるみは汚れてしまいます。どんなケアをされていますか?
前は一人ひとり手洗いしていたのですが、乾かすときにタオルではさむと、中に入っている綿が小さくなって硬くなっていくんですね。
そうしたら、インスタグラムのコメント欄で、洗濯機の「デリケート洗い」をつかうと、子どもたちがフワフワになりますよ!って教えてもらったんです。
「目がまわるんじゃないかな」「息できないんじゃないかな」とか不安に思ったんですが、勇気をふりしぼって、洗濯機にいれたら……フワフワになったんです!
うちでは、洗濯機のことを「ぐるぐるマッシーン」と呼んでいます。子どもたちを、ぐるぐるマッシーンにいれて、「デリケート洗い」をして、「平干しネット」でベランダに干しています。
ぬいぐるみの声をききながら、ケアをする
ケアの仕方は人それぞれです。洗面所やお風呂にお湯をいれて押し洗いをする人もいます。除菌スプレーをかけるだけという人もいます。ぬいぐるみのにおいに安心するから、洗濯をしないという人もいます。
まわりから見ると、ちょっと……と思うこともあるかもしれませんが、それぞれの考えで、ぬいぐるみの声をききながら、お手入れするのが一番だと思います。
しっかりメンテナンスされたい人は、ぬいぐるみを直したり、きれいにしてくれる専門病院がいくつかありますので、プロに依頼するのもいいですね。
「りりかさんのぬいぐるみ診療所」は、 「ぬいぐるみが生きている」と感じる物語
──ブログやインスタグラムで、ぬいぐるみの診療所を描いた『りりかさんのぬいぐるみ診療所 空色のルリエル』を紹介されていましたが、魅力をおしえてください。
ぬいぐるみが大好きなりりかさんが、大人になって「りりかさんのぬいぐるみ診療所」をひらいて、こわれたり、ぼろぼろになってしまったりしたぬいぐるみを直していくお話です。
りりかさんは、ぬいぐるみを生命ある存在として、大切に向き合っています。そして、ぬいぐるみの心と体だけでなく、持ち主の心に寄り添い、持ち主の心の痛みまで癒してくれるところが、すごくいいなあと思いました。
診療所をかこむ森の世界や花言葉など、全体が優しい世界に包まれていて、まるで遠い森の中に入り込んだような魔法に包まれます。
子どもから大人まで感動するお話です。
──特におすすめされたいシーンはありますか?
『りりかさんのぬいぐるみ診療所 空色のルリエル』の4つのお話のなかでは、特に「思い出のかめごろう」が印象的でした。「かめごろう」はかめのぬいぐるみです。持ち主は、残念ながらかめごろうと離れてしまい、再会を願います。私も「もぐたろう」と離れていた時間があるので、共感しました。
ぬいぐるみのお医者さんである、りりかさんは、不思議な世界でかめごろうと出会います。強い思いがあれば、不思議な力がはたらくことがあるよねって、展開に引き込まれました。
『りりかさんのぬいぐるみ診療所』で描かれているように、ぬいぐるみは本当に生きていて、私たち持ち主と心を通い合わせているんだと思います。ラストシーンの、りりかさんが小さい頃から大事にしている、ちっちゃいくまのぬいぐるみ、てんくまとちびくまが最高です。ぜひ、ぬいぐるみ好きな方には読んでもらいたいです。
短いお話が掲載されているので、読み聞かせにもいいと思います。
──ぬいぐるみを愛する持ち主や作り手の方にメッセージをお願いします。
ぬいぐるみは、生命ある存在だと思っています。
今、自分のそばにいる大切なぬいぐるみがいたら、最後までずっと大切にしてあげてほしいです。そして、ぬいぐるみを作っていらっしゃる人の思いが、しっかり伝わる方に家族にしてもらってほしいなと思っています。
『りりかさんのぬいぐるみ診療所』シリーズ 作・かんのゆうこ 絵・北見葉胡 1空色のルリエル 2わたしのねこちゃん
ぬいぐるみが好きな人、好きだった人、これから好きになる人におくる「ぬいぐるみ」をめぐる「愛」と「信頼」の物語
●あらすじ●
りりかさんは、ぬいぐるみが大好き!高原でぬいぐるみを治す「りりかぬいぐるみ診療所」をひらきました。りりかさんは、ぬいぐるみを治すだけでなく、ヒミツの力をもっているのです……。──ぬいぐるみと持ち主の心に「魔法」をかける物語。
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児童図書編集チーム
講談社 児童図書編集チームです。 子ども向けの絵本、童話から書籍まで、幅広い年齢層、多岐にわたる内容で、「おもしろくてタメになる」書籍を刊行中! Twitter :@Kodansha_jidou YA! EntertainmentのTwitter :@KODANSHA_YA_PR
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