気になる「子どもの近視」 遺伝だから仕方ないの? パパママがやってよかったこと・後悔していること〔専門医の解説付き〕 

コクリコラボ

近視は遺伝だから仕方ない⁉︎

まずは「あまり気を配っていない」と回答した方の意見からみてみましょう。

テレビやタブレットを見るのが当たり前になっていて、時間制限はしているものの本人たちに任せている部分もあるため。

親2人ともメガネですし、スマホを使用しているので視力が下がるのは仕方ないかなと。

気にはしてますが、ゲームやiPadの影響もあり視力が悪いです。両親ともに視力が悪いので遺伝もあるかもしれません。

「諦めている」「遺伝だから仕方ない」という声がありました。

近視は遺伝するのか?

「親が近視だと子どもも近視になりやすい」

こうした説を見聞きすることがよくありますし、実際にそう信じている方も多くいるのではないでしょうか。

しかし、目の専門医である窪田良先生(眼科医、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO)によると、「実際に近視を発症するのは、遺伝的要素よりも、環境的要素によるものが大きいと考えられている」とのこと。環境的要素であれば、親が予防したり、改善したりできる余地がありそうですね。

・参考:コクリコ記事『【子どもの目 誤解と新常識】「わが子の視力が悪いのは遺伝だから仕方ない」◯か✕か?』

子どもの視力、みんなは何に気を付けているの?

つぎに、パパママが子どもの目の健康について、日頃どのようなことに気を付けているのか、やってよかったことはあるのか、を見てましょう。

明るい場所で勉強や本を読む。ゲームやテレビは近づきすぎないように声掛け。ゲームの時間制限。

最も多く寄せられたのが、こちらの回答でした。

前出の窪田良先生によると「目が悪くなる=近視になる原因は、『近見(きんけん)作業』といって、近くで物を見る状態が続くこと」とのこと。

アメリカでは、米国眼科学会が推奨する「20‐20‐20ルール」(デジタル画面を20分見たら、20秒間、20フィート[約6m]離れたところを眺める)が広まっているそうです。単に目を休ませるだけでなく、遠くを見るのも大切なのですね。またテレビやゲームだけでなく、読書も「近見作業」であれば、同じく視力を下げる原因になるので注意が必要です。

参考:コクリコ記事『【子ども近視】「読書よりもスマホやタブレットのほうが目に悪い」ってホント?』

なかには画面から目を離すために明確な対策をとっているママも。

テレビとの距離、机に向かっている時間を長時間にしないなど。テレビから1メートル10センチの所にテープを張ってそれより後ろで見るようにはっきりわかるようにして、その前で見ていたら、いきなりテレビを消されてもいいという約束にした。

また目を休ませるためにタイマーを活用しているママもいました。

小学2年生で視力検診でひっかかり、メガネになりました。本が大好きな息子で、夢中になってずっと1点を見つめ続けていたり、こっそり暗い部屋で読んでいたことが原因かと思います。なので、テレビ、タブレット、本を読む際は15分タイマーを付け、間に休憩をさせるよう促しています。

積極的に外遊びをさせているという声もありました。

動体視力を鍛えるために、ボール遊びなどを取り入れています。

息子はサッカーをずっとしており、サッカーは常に遠くを見るスポーツなので、いまだにとても視力が良く、体も強くなるし一石二鳥だと思います。

基本、外で遊びましょうと伝えてあります。

東京都立広尾病院眼科医長の五十嵐多恵先生は、コクリコの記事の中で「紫外線対策をした上で、屋外に出る時間をできれば1日2時間程度作ることが、近視の発症を減らすことに重要」と語っています。サッカーやボール遊びは、前述の「20‐20‐20ルール」も自然と実践できそうですね。

・参考:コクリコ記事『「子どもの近視」が増加中 近視予防の「ルール」&近視の進行を防ぐ「生活習慣」を専門医が解説 #2 ~近視を予防する生活習慣~』

ただし、座談会ではこんなエピソードを寄せてくれたママがいました。

中2男の子と小5女の子のママ

日中明るいうちに外に出て光を浴びながら遠くを見ることがすごく視力にいいと聞きました。うちは外にゲームを持ち出すことは禁止しているのですが、公園にゲーム機を持って来ている子を見ると、「公園なんだからゲームじゃないことすればいいのに」とモヤモヤするので、我が子には「ゲーム以外のことしたら?」と声をかけます。

せっかく外に出てもゲームを持ち出して近見作業をしては本末転倒! 現代っ子の思わぬ罠に驚いてしまいました。「ゲームするなら屋外で」ではないので、念のため……。

赤ちゃんのころに、スクリーニング検査をして斜視や視力の低下について調べました。

定期的に眼科に視力検査に行く。

定期的に眼科にかかっていれば、視力低下の兆しがあったとき早めの対処が可能になるので安心です。もし近視になってしまった場合、メガネやコンタクトレンズで視力を矯正するほかに、自由診療にはなりますが近視の進行を抑制するための治療法もあります。

第1子(小5)はすでに眼鏡を使用しなければいけない視力です。検査をしたところ、もう視力が良くなることはないので、オルソケラトロジー(角膜矯正により視力矯正する治療法)をしていますが、高額で10年程度治療が必要です。そうならないよう、第2子(小3)にはタブレットや本、テレビを見る時間と明るさを口酸っぱく注意していますが、疲れます。

前出の五十嵐多恵先生によると、オルソケラトロジーは自由診療のため「初年度はレンズ代や診療費などを含めて15~30万円程度、2年目は検査料などで年間3~6万円程度かかることが多い」とのことです。

・参考:コクリコ記事『「子どもの近視」が増加中 近視予防の「ルール」&近視の進行を防ぐ「生活習慣」を専門医が解説 #3 ~近視の進行を抑制する最新治療~』

子どもの視力「やればよかった」ママが後悔していること

最後にご紹介するのは、先輩ママに聞いた「子どもの視力に関してやればよかったと後悔していること」です。まだ間に合うこともたくさんあるので、ぜひ参考にしてください。

先輩ママの後悔…子どもの視力のために「やればよかったこと」とは?
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