「音トラブル」実は高層新築マンションの方が多い「驚きの事実」…共同住宅の騒音問題・専門家に「苦情対策」を聞いた

騒音の“苦情を寄せられた場合”の対処法 「マンションの騒音問題」第2回

橋本 典久

騒音の苦情を受けたらどうすべきか、専門家が解説(写真アフロ)
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共同住宅の音問題。当事者になるまでは、「たかが音でしょ」などと軽く考えてしまいますが、いざ、自分が巻き込まれてしまったときの苦悩と言ったら……!

音を聞かされる側はもちろんですが、苦情を寄せられる側も、それはそれでキビシイ日々。特に小さな子どもがいる常識的な家庭では、一度でも苦情が届くと、ヒヤヒヤしながら生活していたりして……。

そんな場合、大きなトラブルに発展する前にできることはあるのでしょうか? 騒音問題の専門家・橋本典久さん(騒音問題総合研究所代表)に、お話を伺いました。

第1回は「騒音問題に巻き込まれないために必要なこと」について、第2回めの今回は「騒音の“苦情を寄せられた場合”の対処法」について、第3回は「騒音の“被害に苦しんでいる場合”の対処法」について、教えていただきます。

騒音トラブルの予防をしておきたい人、騒音に悩まされている人、苦情に悩まされている人、それぞれの立場や事情を知ることで、解決の糸口が見えてくるかもしれません。

(この記事は、第2回「騒音の“苦情を寄せられた場合”の対処法」です)

音のトラブル「新しい高層マンション」に多い

音の問題はマンション住まいには付きもの。賃貸は分譲に比べて音が響きやすい、とか、古い物件だから響く、ということでもないようです。

「賃貸は人の入れ替わりが激しいため、造りのグレードがあまり高くないところもあるようですが、もちろん、すべてがそうかというと、決してそうではない。賃貸は分譲より音が響きやすいと断言はできません」(橋本先生)

一方、物件の新旧の問題はというと──。

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