小学4・5・6年生【算数のつまずき】 最難関は「2桁の数でわるわり算の筆算」 ポイントと親の教え方を〔元小学校教諭の教育評論家〕が伝授

子どもがすっきりわかる「算数」の解き方・教え方 #3

教育評論家:親野 智可等

算数のターニングポイントは4年生!

表:コクリコ調べにより作成
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「算数は学年が上がるほど学力に差が出るものですが、ターニングポイントは4年生です。表を見てもわかるように、4年生以降は抽象度が一気に上がります。

もしお子さんが4年生以上で、算数につまずいているなら、目の前の問題の解き方を教えることも大切ですが、前の学年に戻って九九やかけ算の筆算、わり算などを再勉強することもおすすめします」(親野先生)

算数が苦手な子は、前に習ったことを理解していない、忘れている、習熟していないなどの可能性があります。その状態だと新しい単元を習っても理解が難しいので、本人のつまずきポイントを把握して、以前の学年に戻って基礎固めをしましょう。

4年生 「わり算の筆算」中に計算を見失う!?

小学校ではさまざまな筆算を習いますが、その中で最も子どもが難しく感じるのは、4年生で習う「2桁の数でわるわり算の筆算」です。

「たとえば、376÷65は子どもたちにとっては難問です。37の中に65は入りませんから、376の中に65がいくつ入るかを予想しなければなりません。

そのためには65をがい数(おおよその数)の70にして予想する必要がありますが、そもそも65を70というがい数にすることができない子もいます。また、いろいろ考えているうちに、何をやっているのかわからなくなる子もいます。

このような場合は、余分な数字を指で隠して、2桁÷1桁のわり算にしてあげると考えやすくなります」(親野先生)

37÷6になれば、商に6という数字の見当がつきます。指で隠した部分を元に戻して実際に計算すると、仮の商である6では計算できないので、それよりも小さな数字が商に入ることがわかるという具合です。

このように、2桁の数でわるわり算の筆算でつまずいている場合は、指で余分な数字を隠して見当をつけるやり方を教えてあげるといいでしょう

算数でも暗記は重要!

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