キャラバンカーに本をたくさん積んで、全国47都道府県におはなしを届ける「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。
幼稚園や保育所、小学校や図書館、書店など様々な訪問先で、おはなし会を重ねてきたおはなし隊の隊長さんが、子どもたちに人気の絵本の読み聞かせのコツをお教えします!
誰もが覚えのある夏の午後のひとときを、美しい絵と軽快な文章で綴った共感を覚える絵本です。この絵本を読んだあとは、きっと雨が待ち遠しくなるはずです。
水色をベースにした雨粒と傘の美しいページが、この先のストーリーへ導きます。
玄関の少しだけ開いたドアから覗く男の子。濃い陰が夏の暑さを表しています。物語が始まる予感を乱さないように、タイトルは静かに丁寧に。
大きな真っ白い入道雲。雨の気配はまだ感じられません。<あっつ あつ!> は、少し強めに読むと臨場感が出ます。暑い暑い夏の日の空気やアスファルトの暑さを、思い出しながら読んでください。
雨粒が、小さな粒から大きい粒に変化していきます。小さい声からじょじょに声を大きくする事で、雨粒の大きさの変化を表現します。<あめだ!> は、文字の大きさに合わせて際立つように。
文字の大きさに合わせて、大きめの声で。男の子と雨の対話の始まりです。
傘に落ちる音、地面に落ちる音、葉っぱに落ちる音、水たまりに落ちる音……。さまざまな音を表現するシーンです。文字の大きさに合わせて、声の強弱をつけます。ぞれぞれの音を、テンポを変えて読んでみるのもいいでしょう。
いつもの雨、だけど、いつもと違う雨の表情……。そんな感覚を、絵本の男の子と一緒に、読み聞かせを聞いている子どもたちも共有します。
「ぼくのところに あめのこえが ふってくる。」
風景を映した、大きな雨のしずくの美しさ! みずみずしく生き生きとした雨の世界を、じっくりと見せてあげてください。
もう、傘なんてさしていられない! わくわくを抑えられず、男の子が雨の中に飛び出していきます。軽快さや疾走感を出すように、テンポよく読んでみてください。
どしゃぶりの雨にうたれる男の子。イマジネーションが無限に広がる重要なシーンです。読み聞かせを聞いている子どもたちから「気持ちよさそう」という声が聞こえてきます。子どもたちの反応を見ながら、じっくりと絵を見せてあげてください。
最後は、楽しかった雨との、会話の終わりを惜しむようにやさしく。
お風呂で傘をさすラストシーンは、いつも読み聞かせを聞いている、子どもたちから笑い声がもれてきます。
絵本のエピローグです。どしゃぶりの雨を存分に楽しんだ、気持ちの良い夏の午後の余韻を感じるように、ゆっくりとページをめくります。
赤い傘をさすお母さんが、雨と遊ぶ男の子を迎えにきました。裏表紙が語る、もう1つの物語も、子どもたちにしっかりと見せてあげてください。
子どもたちをそんな気持ちにさせてあげるように、心をこめて読んであげてください。季節の恵みを感じる、読み聞かせにおすすめの一冊です。
本とあそぼう 全国訪問おはなし隊
たくさんの絵本を積んだ2台のキャラバンカーで各都道府県を巡回し、幼稚園、保育所、小学校や図書館、書店などを訪問している、「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。1999年7月に、講談社90周年記念事業として、スタートしました。 2007年には第55回菊池寛賞、2018年には、メセナ大賞にも選ばれました。 スタートして以来、通算2万2000回以上の訪問、190万人を超える参加者のみなさん、ありがとうございます。次はあなたの町でお会いできるかもしれませんね! https://ohanashitai.kodansha.co.jp/ X(旧Twitter):@ohanashitai55 Instagram:@kodanshaohanashitai
たくさんの絵本を積んだ2台のキャラバンカーで各都道府県を巡回し、幼稚園、保育所、小学校や図書館、書店などを訪問している、「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。1999年7月に、講談社90周年記念事業として、スタートしました。 2007年には第55回菊池寛賞、2018年には、メセナ大賞にも選ばれました。 スタートして以来、通算2万2000回以上の訪問、190万人を超える参加者のみなさん、ありがとうございます。次はあなたの町でお会いできるかもしれませんね! https://ohanashitai.kodansha.co.jp/ X(旧Twitter):@ohanashitai55 Instagram:@kodanshaohanashitai