グルテンフリー食材「米粉」 お菓子・料理に上手使える! 小麦粉が合わない子どもにも

人気米粉料理家・高橋ヒロさんに教えてもらう「米粉生活」#1 米粉の特徴を知る

米粉料理家:高橋ヒロ

米粉料理家・高橋ヒロさんの食卓には、毎日米粉メニューが並びます。  写真提供:高橋ヒロ
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米粉とは、お米を細かく砕いて粉状にしたもので、古くから、米菓や和菓子などに使われてきました。最近では、グルテンフリー食材として話題となり、ダイエットや小麦アレルギー対策としても注目を集めています。

ただ、米粉のことは知っていて、食べたことがあっても、実際に自分で調理したことがある方は少ないのではないでしょうか。

そこで、米粉を使ったレシピ本『まいにち米粉 パンと料理とお菓子』が話題を呼び、表参道の米粉カフェのプロデュースも手がける米粉料理家・高橋ヒロさんに、米粉の使い方や特徴、手軽に作れるレシピを教えてもらいました。

米粉料理家の高橋ヒロさん。キッズ食育トレーナー、野菜ソムリエの資格もお持ちです。  写真提供:高橋ヒロ

第1回では、お子さんが生まれてから食生活を見直したことで、米粉の世界にどっぷりハマったお話や、子育て家庭にこそ使ってほしいという米粉の上手な取り入れ方についてお聞きしました。
(全3回の1回目)

きっかけは小麦粉が体質に合わない息子のおやつ作り

米粉料理家として簡単で作りやすいレシピを紹介している高橋ヒロさん。発売中の著書『まいにち米粉 パンと料理とお菓子』、『かんたん、おいしい米粉のクッキー』(池田書店)は、「簡単にできる」「作りやすい」と評判です。

高橋さんが米粉を使い始めたのは、今から約8年前。小麦粉が息子さんの体質に合わず、代用品として、初めて米粉の存在を知りました。

「離乳食のときは、おかゆなどで対応できますが、幼児食になるとパンや麺類、おやつのお菓子など、小麦粉がNGだと食べられないものが増えてきて……。このとき、小麦粉の代用として米粉を使ってみようとしたのが、きっかけでした。

ただ、使い始めた当初は、なかなか上手く作ることができませんでした。パンを作っても、ういろうのようになってしまったり(苦笑)。試行錯誤しながら使っていくうちに、段々とおいしく作れるようになってきました。

高橋さん作の米粉のおやつ・バナナチョコチップクッキー。  写真提供:高橋ヒロ

息子は4歳ごろから小麦粉を使ったものも食べられるようにはなりましたが、米粉をすごく気に入っていて、今でも我が家は米粉がメインの生活を続けています。

そして、私自身も自分の経験が、誰かの役に立てばと思い、料理家として米粉のパンやおやつのレシピをもっと広めていきたいと思うようになりました」(高橋さん)

特徴を知ることで米粉の美味しさを引き出せる

使ったことのない人にとっては、扱いが少し難しそうに感じる米粉ですが、うまく使うコツは、“米粉の特徴を知ること”だと高橋さん。

「当たり前ですが、米粉と小麦粉はまったくの別もの。米粉を使って小麦粉と同じレシピで作ると失敗してしまうんですよね。

特徴のひとつに、米粉には小麦に含まれるたんぱく質“グルテン”がありません。だから、混ぜすぎても固くはならないのですが、小麦粉のようには膨らまないので、ベーキングパウダーを入れて混ぜたらすぐ焼くなどのコツがいります。

また、米粉は粒子が細かいので、小麦粉のようにふるわなくていいのでとっても便利。お菓子作りにはとても向いているんです。水分も吸収しやすいので、シフォンケーキなどは、もちもちした食感に焼きあがりますよ。

さらに、小麦粉に比べて油の吸収率が少ないので、揚げ粉に使うと、軽い仕上がりになります。子どもの大好きなから揚げやフライドポテトなどは、カリッと仕上がります」(高橋さん)

最近では、製粉技術の向上によって、さまざまな種類の米粉が販売されています。  撮影:高橋ヒロ

今は米粉の種類が増えているので、用途にあわせて使えば失敗することはほとんどありません。

「『共立食品』の〔米の粉〕という米粉は、シフォンケーキなどのふんわりさせたい生地のお菓子づくりにとても向いています。お料理や、サクッと焼きたいクッキーなどのお菓子づくりには、『波里』の〔お米の粉〕を使ってみてください。両方ともスーパーに置いてあることが多い米粉です。

米粉でパンを作ってみたいと思う方は、必ずパン用の米粉を選ぶこと。他の米粉と製粉が少し違います。私のおすすめは、『熊本製粉』のパン用米粉〔ミズホチカラ〕です。ちなみに、〔ミズホチカラ〕には製菓用もあるので購入の際は注意してくださいね。『富澤商店』や『熊本製粉』のホームページなどで購入できます。

今は、インターネットで検索するといろいろな米粉が出てきます。米粉を使い慣れてきたら、米粉選びも楽しんでみてくださいね」(高橋さん)

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