トイレトレーニングはいつから? 時期・やり方・進め方を発達の専門家が回答
こんなときどうする? 子育てQ&A#88 トイレの練習は、いつ頃どうはじめたらいい?
2022.08.01
教育学博士:渡辺 弥生
これは膀胱の機能が発達して、尿をためられるようになったサインだからです。
「トイレの練習は、いつ頃どうはじめたらいい?」(3歳・男の子)
おしっこの間隔があいてきたら、はじめどきです
トイレトレーニング関連の絵本を楽しませたり、パパやママのトイレタイムに一緒に連れていったり、お友だちのトイレの練習を見学させてもらうなどして、排泄とトイレを結びつけてあげるとよいでしょう。
今は、子どもが座りたくなるような、かわいいおまるもあります。
トイレトレーニングは、失敗すれば床が汚れるために、大変で面倒そうだととらえられがちです。
でも、たとえば、モグモグ、ゴックンと食べ物を嚙んで食べるということからはじまり、こぼしながらでもスプーンを使って自分で食べることを教えるのと、なんの違いもないのです。
子どもの成長にあわせて、食事の仕方や、入浴や手洗いなどの清潔習慣、トイレで排泄をするという文化を伝えていくことは子育ての大切な基本。
叱ったりせずに、生活の流れの中で自然な形で教えていってあげたいですね。
具体的には、どう教えていく?
◆お昼寝のあとなど、おしっこが出ていてもいいのに、おむつがぬれていないときがあります。
まずは、そういうときにトイレやおまるに誘ってみます。
それで、うまく出たときは、たくさんほめてあげましょう。
ただ、成功してもたまたまタイミングがあっただけで次回からもうまくいくとはかぎりません。
出たり出なかったりする経験を経て、トイレで排泄をすることを覚えていきます。
◆また、おむつ替えは少しこまめにしていきしょう。
そして、交換のときには「シーシ出たかな?」などと言葉をかけるようにします。
そうすることでママパパは子どもの排泄間隔に気づきやすくなり、子ども自身も「おしっこが出た」「出そう」という感覚を覚えていきやすいでしょう。
こうやって成功回数が増えてきた段階で本格的な練習に進めていきます。
トイレの練習には失敗がつきものですが、「うまくできなくて当たり前。失敗しながら覚えていく」と思っておくことも大切です。
あせらず、怒らず、練習につきあってあげてくださいね。
文/宇野智子 写真/Adobe Stock
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経て、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長兼務。教育学博士。専門は、発達心理学、発達臨床心理学。主な著書に『まんがでわかる発達心理学』、『11歳の身の上相談』(講談社)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)など。