なかでも「遊び食べにどう対応したらよいか」と迷っているママパパは少なくないようです。
「食事中に席を立って遊ぶのをやめさせたい。」(2歳・女の子)
なんでも見て学んでいく時期です
そして口の中が空になると、また一口パクリ。
叱ると機嫌が悪くなって食事にならないし、少しでも多く食べさせたいから大目に見てしまうこともあるかもしれません。
たしかに栄養補給も大事です。
でも、それだけでなく、食べ物への感謝の気持ちや、食事の文化も同時に伝えていくにはどうしたらよいでしょう。
それには、まず、落ち着いて食べられる環境作りからはじめてみましょう。
1~3歳の子どもは、言葉で教えられるよりも、周囲の様子を見て覚えていく能力が優れています。
学べばそれがしだいに習慣になっていきます。
強制したり叱ったりするよりも、ずっと効果的な方法なのです。
具体的には、どう伝えていったらいい?
家庭でできることから試してみましょう。
◆いちばんいいのは、親子一緒に落ち着いて和やかに食事をすることです。
食事の途中でママパパが用事で何回も席を立ったり、パパが新聞や雑誌を読みながら食べたりすると、それがお手本になってしまうので避けたいですね。
◆食事のはじめと終わりに、「いただきます」「ごちそうさま」のあいさつをしてメリハリをつけましょう。
食べ物への感謝の気持ちもこめて、親子で一緒にやってみてください。
◆「食事の時間がきた」とワクワクうれしく感じさせることもポイント。
たとえば、子どもが好きなキャラクターの絵柄のついたエプロンをつけてあげるなどの工夫をしてみましょう。
◆盛り付けは少なめにして「おかわりする? すごいね~」というふうに、食べることへの関心を引き出すのもよい方法です。
◆お腹がすいていると食事に集中できます。
おやつの食べすぎは禁物。時間や量を決めて楽しませてあげましょう。
◆けじめをつけることも大事。
ある程度食べて遊びはじめたら「ごちそうさま」をさせて食事は終わりにします。
なんでもそうですが、習慣作りは最初は少し手間がかかります。
でも、時間の経過とともにそれが身につき、苦労も軽減します。
ママパパもゆったりした気分で食べられるように準備を整え、親子で楽しく食事をしてみましょう。
きっと改善できるはずです。
文/宇野智子 写真/Adobe Stock

げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...
渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経...