食事中に座っていられず立ち歩く子ども どうやめさせる? 専門家が回答

こんなときどうする? 子育てQ&A#38「食事中に立ち歩くのをやめさせたい。叱っても直りません。」

教育学博士:渡辺 弥生

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食事のたびに、じっと座っていられずに、食べたりウロウロしたりを繰り返されると、ママにとってもストレスですね。

席を立ったら、「ごちそうさま」をさせて区切りを教えることも大切です。食事に集中できる環境を整えてみましょう。

発達心理学の専門家・渡辺弥生教授が子育ての悩みに答えます。

「食事中に立ち歩くのをやめさせたい。叱っても直りません。どうすれば?」(3歳・男の子)

食事中に立ち歩くのをやめさせたい。叱っても直りません。どうすれば? 写真/Adobe Stock

叱るのではなく、環境をかえてみましょう

好奇心が旺盛な1~3歳は、一つのことに集中するのが苦手な子がほとんどです。

食事中でも、ある程度お腹が満たされると、目についたものに引かれるように席を立ってしまうのは、ある意味しかたがないことだともいえます。

ただ、それが「ママの気持ちの負担になっている」「子どもにいい習慣を身につけさせたいと考えている」のなら、叱るのではなく、環境をかえる方法を試してみましょう。

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具体的にはどうしたらいいの?

まずは、食事時間という区切りがあることを教えていきましょう。

それには、準備ができたら「ごはんの時間よ~」と声をかけ、手を洗って席につき、ママ(パパ)も一緒に食べるのがいちばん! 

そのうえで、

◆親も席を立たなくてすむ準備を

食事中、ママが席を立つことが多いと悪い見本に。

やむをえない場合もありますが、最低限ですむようにして、ママも楽しく食べましょう。

◆料理や食べ物の話をしてあげる

食事時間が楽しければ集中しやすくなります。

料理や食材の名前を伝えながら「栄養があって元気になれるよ(大きくなるよ)。

ママ、これが大好き」などと楽しく話せば、食べ物への興味も育てられて一石二鳥です。

◆「座って全部食べきるのはいいこと」というイメージを作ってあげて

しばらくは盛りつけを少なめにして、座って食べきったら、ほめるようにしましょう。

座って食べるのはいいことだと印象づきます。

◆どうやっても立ち歩くときは、「ごちそうさま」をさせる

それでも立ち歩くときは、「ごちそうさまをしようね」といって、食事を片づけるようにしましょう。

厳格にしすぎることはないですが、区切りを教えるには必要なことです。

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栄養面が心配なときはおやつで補って

早々に「ごちそうさま」をさせると食べる量が不足すると心配な場合は、おやつで補うとよいでしょう。

たとえば、残した食べ物を刻んで入れたお好み焼きやパンケーキ、チャーハンをおにぎりにするのも方法です。

ラップで包んで一口大に丸め、かわいいピックを刺してあげたりすると喜んで食べるでしょう。

実は食事中に立ち歩くのは危険

食事中に食べながら立ち歩くのは、マナーの面だけでなく、食べ物が気管に入る可能性もあって危険だといわれています。

食事は楽しく食べることが大事です。環境をかえるのは大変ですが、イライラして叱るのは禁物。

立ち歩くと「のどにご飯がつまって危ないから、やめようね」などと理由を話して聞かせながら、よい習慣を身につけさせていけるといいと思います。

文/宇野智子 写真/Adobe Stock
※この記事は幼児誌「げんき」に掲載された記事を再構成したものです。
わたなべ やよい

渡辺 弥生

教育学博士(発達心理学、発達臨床心理学)

大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経...

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...