「二人目出産。上の子がさびしい思いをしないかと不安」(3歳・女の子)
案ずるより産むがやすしです
ただ、赤ちゃん返りを不安に思うことはありません。
自分にもっと関心を示してほしいというサインですから、そこをおさえて対応していけば、一時的なもので終わるからです。
また、ママにしても、きょうだいの子育てに最初は戸惑っても、子どもの人数分だけ喜びも多いのです。
最初から子育てが得意な人はいませんが、きょうだいを育てる家庭は多いもの。それから考えても、まさに案ずるより産むがやすしなのです。
上の子対策はどうしたらいいの?
ママのお腹をさわらせて「動いているね」とか、「赤ちゃんが生まれてくるのが楽しみね」などと話したり、関連する絵本を読んであげたりするといいでしょう。
出産後は、上の子をママの右腕みたいな存在で扱っていくのがおすすめ。
「おむつを持ってきてくれて助かるな。ありがとね」「泣いてるから、一緒にヨシヨシしてあげよう」など。
そして、意識的に「あなたが大事」という言葉がけや、下の子が寝ているときなどに、だっこをするなどの愛情表現をしてあげましょう。
また、出産前に、子育てサポートのサービスについて調べておくと、困ったときの助けになります。
パパとよく話し合って、環境づくりを
でも、上の子だってママがいいわけです。
そのへんは臨機応変にして、むしろパパには少しでも家事をお願いできるといいですね。
料理は全くダメという男性もいますが、簡単なことだけでもできれば、だいぶ助かります。
ママもキッチンが汚れるからイヤだと思わずに、割り切るのも一つの知恵です。
もし、料理が無理なら、せめて自分で食事を温めて食べたり、食器洗いをしたり、洗濯物をたたんだり、ママにお茶をいれてあげたりするだけでも、ママの気持ちは少しは楽になるはず。
妊娠がわかったら、夫婦でよく話し合って、休日は簡単な料理を一緒に作ったり、洗濯を託してみたりするのもいいですね。
両親が、赤ちゃんが生まれるのを楽しみにしながら、がんばっている姿を見れば、上の子も「赤ちゃんが生まれるのっていいこと」だと、ポジティブにとらえることができます。
準備さえしておけば、二人目出産にも安心してのぞめるでしょう。
文/宇野智子 写真/Adobe Stock

げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトで...
渡辺 弥生
大阪府生まれ。1983年筑波大学卒業。同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだ後、筑波大学、静岡大学、途中ハーバード大学客員研究員を経...