現役小児科医が解説! 【蚊】刺された!腫れた!大丈夫?「子どもの虫刺されトラブル」

冷やす? 市販薬? 皮膚科? 虫さされの応急処置 現役小児科医テルの「子どもの救急」相談室#1

小児科専門医:小児科医 テル

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テル医師は総合病院に勤務する17年目の現役小児科医。「正しい医療の知識をしってもらいたい」と2018年からInstagramを中心に、SNSで子どもの健康について情報発信しています。

そんなテル医師による、子どもがかかりやすい病気や注意したい事故・身の回りの危険、気になる子どもの発達など、子どもの「もしも!」に備えるママパパ必見のヘルスケア情報をご紹介。
夏になると増えるのが、「虫」。今回は蚊に刺されたときの自宅でもできる対処法や、病院での処置が必要になる症状について解説します。

活動の本番は夏ではない!? 乳幼児は翌日腫れる?

【いつ?】
・気温25度~30度の春~秋


蚊の活動は夏にとどまりません。アカイエカでは25度、ヒトスジシマカでは25~30度の気温で活動が活発になりますので、真夏だけでなく、春~秋でも十分刺される可能性はあります。逆に、35度を超える厳しい暑さの中では、蚊の活動は鈍くなります。

【症状】
・すぐに症状が出る「即時型反応」
・1~2日後に症状が出る「遅延型反応」


蚊に刺されると、蚊の唾液へのアレルギー反応でかゆくなり、赤く腫れます。症状の出方は2種類。どちらも痕が残らずに数時間程度で自然に治ることがほとんどです。個人差はありますが、乳幼児では遅延型が多く見られ、刺された部分に腫れが出て、水ぶくれやしこりになることも。かゆみも強く現れます。
市販薬で様子を見て、症状が強いなら病院へ
【処置】
・軽いかゆみや症状なら、冷やしたり、市販薬
・症状が強いときは病院へ
(皮膚科が処方するぬり薬、飲み薬が必要になる場合も)

軽い症状なら市販薬を使用したり、保冷材などで冷やすとかゆみが軽減されます(冷却ジェルシートは体温を下げる効果はないので、この場合の使用はおすすめしません)。

症状が強い場合、抗ヒスタミン剤、ステロイド入りなどのぬり薬、飲み薬が必要になりますので皮膚科を受診しましょう。

かきむしると傷になり、傷口から細菌に感染します。「とびひ」になるとかゆみ止め軟膏だけでは対応できない場合がありますので、薬を使って治りが悪い場合は、小児科や皮膚科を受診してください。
屋外では虫除け剤を使って対策を
【予防対策】
・汗を洗い流す
・肌の露出をさけて、虫除け剤を使用する
・普段から子どもの爪を切っておく


子どもが大人より蚊に刺されやすいのは、呼吸回数も多く、たくさん汗をかくので、二酸化炭素や体から放つ化学物質の濃度が高いためです。汗をかいたら、シャワーや入浴などでしっかりと洗い流し、肌を清潔に保つことが大切です。

野外活動では肌の露出を控え、虫除け剤、虫除けスプレーなどをしっかり使いましょう。また、刺された場所をかいて皮膚を傷つけないように、普段から子どもの爪を切っておきましょう。
記事監修:小児科医テル、イラスト:原あいみ、写真提供:ピクスタ
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しょうにかい てる

小児科医 テル

Shonikai Teru
小児科専門医

総合病院に勤務する17年目の小児科医。「親や、子どもに関わる人たちに正しい医療の知識をしってもらいたい」と思い、2018年からInstagramを中心にSNSで、子どもの健康について情報発信している。 Instagram:https://www.instagram.com/shonikaikuji/ YouTube:https://www.youtube.com/@shonikaiTERU

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げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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