「熱性けいれんって?」発熱した子どもの注意すべき症状、対応を現役小児科医が解説
いつ冷やす? 解熱剤は必要? 自宅でできる対処法を紹介! 現役小児科医テルの「子どもの救急相談室」#9
2023.11.03
小児科医:小児科医 テル
そんなテル先生による、子どもがかかりやすい病気や注意したい事故・身の回りの危険、気になる子どもの発達など、子どもの「もしも!」に備えるママパパ必見のヘルスケア情報をご紹介します。
【なぜ、けいれんするの?】
【何歳ごろ?】
【熱性けいれんの症状】
・両手両足がガクガクと震える。
・白目をむき、唇が紫色になる。
・意識がなく、名前を呼んでも反応がない。
たいていの場合は、2~3分でけいれんはおさまります。短時間、単発で終わるものは脳への影響はありません。
【対応策:安全な場所に寝かせて助けを呼ぶ】
対応①
【安全な場所に寝かせる】
・嘔吐しそうであれば、顔や体を横にむける。口の中に吐いたものが残っている場合は、口からかき出しましょう(窒息を防ぐため)。
・体を押さえない。
・衣類をゆるめて安静にする。
※けいれんで舌をかむことはありません。子どもの口の中に物や親の指を入れるのはやめましょう。
対応②
【助けを呼ぶ】
救急に電話をしましょう。初めてけいれんを起こした場合、ほとんどの親御さんが冷静に対応はできません。救急隊から電話でアドバイスがもらえるだけでも、落ち着いて対応できると思います。
対応③
【けいれんの様子を観察する】
救急車を待つ間、「体の一部だけのけいれんではないか」「どれくらいの時間けいれんが続いたか」を観察しましょう。スマホで動画撮影する必要はありません。電話は連絡を取るために使いましょう。
注意すべき「複雑型熱性けいれん」
「2人目の子どもだから自然におさまると知っている」「初めてではないから大丈夫」と油断せずに、経過に十分注意しましょう。
・けいれんが15分以上続く
・何回も繰り返す
・けいれんが体の一部、または片側だけ
・24時間以内に2回以上のけいれん
・けいれんがおさまったのち、意識が回復しない
これらのうち、1つでも当てはまれば、すぐに受診が必要です。すぐに救急車を呼んでください。
次回は、坐薬の使い方について解説します。
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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小児科医 テル
総合病院に勤務する17年目の小児科医。「親や、子どもに関わる人たちに正しい医療の知識をしってもらいたい」と思い、2018年からInstagramを中心にSNSで、子どもの健康について情報発信している。 Instagram:https://www.instagram.com/shonikaikuji/ YouTube:https://www.youtube.com/@shonikaiTERU
総合病院に勤務する17年目の小児科医。「親や、子どもに関わる人たちに正しい医療の知識をしってもらいたい」と思い、2018年からInstagramを中心にSNSで、子どもの健康について情報発信している。 Instagram:https://www.instagram.com/shonikaikuji/ YouTube:https://www.youtube.com/@shonikaiTERU