1歳半「歯みがきを受け入れない」専門家がアドバイス【うちの子のナゾ】

「なぜ?」と感じる、ちょっと気になる、うちの子の不思議な行動や気質……etc.その世界の専門家に聞くシリーズ第41回。

げんき編集部

「歯みがき反対!」子どもが歯みがきを受け入れない……
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「歯みがきを嫌がり、仕上げ磨きも一切させてくれません。もう歯がたくさん生えているので、虫歯にならないか心配です」(1歳6ヵ月・女児)

楽しくないルーティンは続きません。

歯みがきをいやがるお子さんは本当に多いですね。乳幼児期は、歯科医師さんや保健師さんから「歯が生えだしたらケアが必要」「虫歯にならないように小さいときから歯みがきの習慣を」と指導されると思います。

親御さんたちはみなさん「歯みがきさせなきゃ!」と焦った気持ちになりがちです。ただ、必要なことを生活習慣に取り入れていくことは大切ですが、無理やりそして楽しくないルーティンは続きません。

ましてや、親子ともストレスが大きくなると心が元気になりません。いやがる子どもに「じっとしてなきゃできないでしょ!」「虫歯になってもしらないよ!」などと、怒りながら無理矢理歯みがきすることになっていませんか?

子どもが大泣きする毎日に、親御さんはイライラしながら「こんなに怒らなければよかった」と自己嫌悪……という悪循環に陥ってしまうのは、親にとっても子どもにとっても良くないと思います。
まず子ども目線になってみましょう。

1歳6ヵ月のお子さんにとって歯みがきは、強制的に口の中を棒のようなものでいじられるとてもつらい時間かもしれません。「虫歯になったら痛いからはみがきが必要なんだ」と言われると、ますますなんだか怖いことに思うでしょう。

子ども自身が科学的な理由を理解できるようになるのは、まだまだ先のこと。大切なことは、歯みがきを楽しんでやりたいと思うように取り入れていくことです。
歯みがきタイムを楽しくすることで習慣に。

キャラクターや絵本を活用! 楽しくできれば習慣になる。

具体的な対策として、機嫌の良いときに歯みがきをテーマにした絵本や動画などをいっしょに見るなどしてみてはいかがでしょう?

「シュッシュ、シュッシュ、歯みがきって楽しそう!」というイメージをお子さんに持たせます。その上で、「ママはシュッシュしようかな」と楽しそうに歯磨きします。これは、ものまねしたいお子さんからすると魅力的です。「◯◯ちゃんもやってみる?」と声をかけて、楽しい感じでササッと歯みがきを済ませましょう。完璧に子ども自身にさせようと思わないことです。

お子さんはまねっこが大好きですから、キャラクターの力を借りたり、お父さんお母さんが歯みがきして「お口がスッキリして気持ちいいな!」とうれしそうにしている様子は効果があります。

お子さんが「歯みがきってなんだか楽しそう!」と思ったらしめたもの! 子どもの気持ちがのっているときに可能な範囲で素早く終わらせてしまいましょう。

「全部の歯をみがかなきゃ!」などと思わずに、「今日は前歯だけ」「今日は口をゆすぐだけでもいいかな」など、おおらかにとらえてみましょう。一番大切なのは、お子さんの健康のために「はみがきをルーチン化していく」ということ。たとえ虫歯にならなくても、歯みがきが大きらいになってしまっては意味がありません。遊びながらでも「歯みがきが楽しくできれば習慣になる」と考え、長期的思考をもって歯みがきをしていけるといいと思います。
子どもの発達心理学の専門家
渡辺 弥生先生
イラスト/とやまちさと 取材・文/久世恵美
写真:すとらいぷ/PIXTA(ピクスタ)
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げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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