11月11日 ウルトラマンメビウス 怪作「怪獣使いと少年」のその後が描かれる

今日は何の日? 「ウルトラ怪獣日和」 11月11日(2006年)

テレビマガジン編集部

『ウルトラQ』『ウルトラマン』の放送が開始され、ウルトラ怪獣が登場した1966年以来、半世紀以上にわたって脈々と続くウルトラマンシリーズ。作品ごとに子どもたちは、現実とフィクションとを一体に感じ、日々、ウルトラヒーローや怪獣たちに夢中になっていた。

あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「11月11日」(2006年)。
ゾアムルチと戦うウルトラマンメビウス  ©円谷プロ PHOTO/講談社
2006年4月8日より放送が開始された『ウルトラマンメビウス』は、宇宙警備隊のルーキーであるウルトラマンメビウスが、ヒビノ ミライとして防衛チーム・CREW GUYS(クルー ガイズ)に入隊。地球を狙う怪獣や宇宙人と戦う。

『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの昭和に放送されたウルトラマンシリーズと、物語が直接的につながっているのも特徴だ。

河原の廃屋に住み、ひたすら穴を掘る良少年。天涯孤独の良は、地球の環境調査にやってきたメイツ星人と心を通わせ、地中に隠した宇宙船を出現させる力を失ったメイツ星人を匿っていた。しかし、不良少年から良を守るためメイツ星人が超能力を発揮したことで、良は宇宙人だと疑われてしまう。そして、恐怖にかられた市民たちは良を襲撃。良を助けようと出てきたメイツ星人を警官が射殺してしまう。メイツ星人が死んだことで、彼が封印していた地球の怪獣・ムルチが復活。ウルトラマンジャックによりムルチは倒され事件は解決するものの、良はこの地球を去ろうとし、メイツ星人の宇宙船を探し続けたのだった。

以上が、『帰ってきたウルトラマン』第33話「怪獣使いと少年」(脚本:上原正三)のあらすじです。今回の『ウルトラマンメビウス』はこの「怪獣使いと少年」のその後を描いたエピソード。
「ウルトラ怪獣日和」、今日は何の日?

メイツ星人が地球に飛来

2006年11月11日は『ウルトラマンメビウス』第32話「怪獣使いの遺産」が放送された日です。宇宙から謎の飛行物体が飛来。GUYSの調査の結果、宇宙船には怪獣が搭載されていることが判明する。出動するミライとアイハラ リュウ隊員。リュウは「相手は侵略目的に決まってる」と言い、サコミズ シンゴ隊長に先制攻撃を申し出るが、ミライはテレパシーで「侵略が目的ではない」という宇宙船からのメッセージを受け取る。

地上に降りたミライは、テレパシーを送ってきたメイツ星人ビオと遭遇。彼は、ミライがウルトラマンメビウスであることに気づいていた。メイツ星人ビオは地球と友好を結ぶためにやってきたと言い、宇宙警備隊員であるミライが地球にいるため、怪獣を連れてきたと語る。地球人が怪獣は宇宙人の武器だと考えるように、メイツ星人ビオにとってメビウスは地球人の武器なのだ。
ミライの前に現れた、メイツ星人ビオ  ©円谷プロ PHOTO/講談社
そして、メイツ星人ビオは約30年前に地球にやってきた同胞の話をしはじめる。メイツ星人ビオは、かつて地球を訪れたメイツ星人が無断で地球に侵入したことは悪いと認めつつ、殺されるほどのことではなかったと主張。友好関係を結ぶ前にこの事件を話し合いで解決したいと言う。ミライはビオの考えを受け入れ、手を出さないことを約束。しかし、そこに運悪くリュウが到着。ミライが襲われそうになっていると思ったリュウは発砲し、ビオに怪我をさせてしまう。

一方、フェニックスネストのサコミズ隊長たちは、過去の記録からメイツ星人の悲しい事件を知る。すると、話し合いは無意味だと感じたビオから通信が入る。その内容は、同胞が殺されたことに対する賠償として地球の20%の大陸を差し出せ、というものだった。

ビオは街を襲撃しようと宇宙船を向かわせ、GUYSは宇宙船の侵攻を食い止めようとする。すると、ビオはリュウに撃たれた傷が痛み、人間の姿になってその場に座り込んでしまう。そこに、アマガイ コノミ隊員がアルバイトをしていたみやま保育園の園児や先生たちがやってきてしまった。外見は人間だが、緑色の血を流すビオを宇宙人だと察した先生。しかし、ビオをかわいそうに思ったひとりの園児が彼に近づき、ハンカチを差し出した。
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