あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「8月26日」(2023年)。
雨が降る前触れとされる「逆さ虹」が日本各地で発生。怪獣との関連を疑ったゲントは、怪獣研究の第一人者であり、恩師でもある横峯教授を訪ねる。
逆さ虹がかかる
数日後、空に上下が逆の虹がかかる現象が日本各地で発生。その「逆さ虹」は1週間もの間、消えずに残り続けていた。以前、横峯教授が虹と関係のある怪獣について調べていたことを覚えていたゲントは、助言を求めて横峯教授のもとを訪れる。横峯教授と久しぶりに再会し、いっしょに釣りをしながら話を切り出すゲント。すると、横峯教授は昔自分が体験した出来事について語りはじめる。横峯教授が子どものころ、日照りが続いたある日、村人たちは天に雨乞いをしたことで逆さ虹がかかり、雨が降りはじめた。その雨は恵みの雨だったが、もし人間が邪な気持ちを持っているならば、雨はたちまち嵐になるのだと、幼い横峯教授は教えられたのだった。時に恵みの雨をもたらし、時に荒神となってすべてを奪い去る。それがニジカガチという怪獣だと言う。
昔は、こういった畏れ敬うべき神とも呼べる存在が世界中に存在したが、今では誰もそれらを信じようとしない。横峯教授は、そんな現代の価値観に不満を感じているようだった。すると、富士の樹海に怪獣が出現。ゲントは横峯教授に別れを告げてその場をあとにした。