5月25日 ウルトラマンタロウ 赤く光る人魂が人々を沼に引きずり込む!

今日は何の日? 「ウルトラ怪獣日和」 5月25日(1973年)

テレビマガジン編集部

『ウルトラQ』『ウルトラマン』の放送が開始され、ウルトラ怪獣が登場した1966年以来、半世紀以上にわたって脈々と続くウルトラマンシリーズ。作品ごとに子どもたちは、現実とフィクションとを一体に感じ、日々、ウルトラヒーローや怪獣たちに夢中になっていた。

あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「5月25日」(1973年)。
トンダイルと戦うウルトラマンタロウ  ©円谷プロ
1973年4月6日より放送が開始された『ウルトラマンタロウ』。ウルトラの父と、ウルトラの母の実子であるウルトラマンタロウは、宇宙科学警備隊ZAT(ザット)の隊員である東 光太郎と一体化し、怪獣や宇宙人と戦う。

山村で父とふたりで暮らす大羽次郎少年は、人喰い沼と呼ばれる沼で人魂を目撃。ZATに通報する。しかし、隊員たちは次郎の話を真面目に聞かず、調査を行わなかった。その後、次郎が父親や地元の警官とともに様子を見にいくと、人魂の正体である怪獣・トンダイルが出現。父親が食べられてしまう。
「ウルトラ怪獣日和」、今日は何の日?

人魂の正体は怪獣だった!

1973年5月25日は『ウルトラマンタロウ』第8話「人喰い沼の人魂」が放送された日です。昨年に病気で母親を亡くし、父親とふたりで生活している次郎少年。次郎の家は由緒ある武士の家柄らしく、おねしょをしてしまった次郎に厳格な父親は怒り、夜に次郎を締め出してしまう。

しかし次郎は、父は母親を亡くしたことで寂しい思いをしているのだと冷静だった。明日は父親の誕生日ということで、父親の好きな花を摘みにいくことにする次郎。その花が咲いているのは、最近人魂が出るという噂のある沼だった。次郎が花を摘んでいると、沼の中からふたつの赤い発光体が出現。さらに、近くを歩いていた男性が、カプセルのようなものに閉じ込められてしまう。

その人魂は、光太郎も目撃していた。翌日、ZATの仲間たちにそのことを報告する光太郎だったが、人魂という非科学的な現象を、隊員たちは誰も信じない。すると、ZATに電話がかかってくる。それは、次郎からの通報の電話だった。しかし、対応した北島隊員や南原隊員は次郎の話を真面目に聞こうとせず、「子ども電話相談室にかけたらどうだ」とあしらってしまう。

子ども電話相談室の相談員に、おまわりさんに話をしてみるようアドバイスを受けた次郎は、地元の警官、父親とともに夜の沼に向かった。すると、沼から怪獣・トンダイルが出現。人魂と思われたものの正体は、トンダイルの目だったのだ。トンダイルは父親をカプセルの中に閉じ込めると、それを食べてしまう。さらに、警官は怪獣に驚き、次郎を置いてひとりで逃げてしまった。
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