あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「10月27日」(1974年)。
東京の上空に、謎の黒雲が出現。そこから超獣・レッドジャックが出現する。TACは周囲を封鎖するが、北斗の判断ミスにより犠牲者が出てしまう。
第29話『ウルトラ6番目の弟』より、ウルトラの星を見ることができるようになって「ウルトラ6番目の兄弟」を自認する少年・梅津ダンが新たにレギュラーキャラクターとして登場しています。今回は、ダン少年をフィーチャーしたお話です。
謎の黒雲が空を覆う
北斗が現場で警備をしていると、1台の救急車が現れる。救急車は重病人を運んでおり、近道をして早く病院に向かわなくてはならないらしい。病人の娘に懇願された北斗は、自らの判断で救急車を通した。そして、その後を追って、少女が自転車でやってくる。その少女は、北斗に道を通すよう懇願した女性の妹だった。
すると、黒煙とともに超獣・レッドジャックが出現。救急車はレッドジャックの脚に衝突し、爆発してしまった。北斗たちは敵を攻撃するが、レッドジャックは黒煙とともに姿を消す。救急車に乗っていた女性や救急隊員は死んでしまった。自らの判断ミスで死者を出したことを𠮟責される北斗。しかし、北斗が救急車を通した時点ではそこに超獣がいることが判明していなかったことから、竜隊長は、北斗を責めることはしなかった。
梅津ダンと歩いていた北斗。そこに、ひとりの少女がやってくる。彼女は、レッドジャックに母親と姉を殺されてしまったヨウコだった。北斗が救急車を通さなければ、母親たちが死ぬことはなかったと北斗を責めるヨウコ。ヨウコはダンに諭され、その場を去るが、北斗は彼女の言葉が頭から離れなかった。