あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「12月17日」(2016年)。
ジャグラス ジャグラーとの決闘に勝利したガイ。ジャグラーはビートル隊に拘束され、当面の脅威は去ったかに思えた。しかし、かつてオーブと激突した大魔王獣 マガオロチが託した命が、超大魔王獣 マガタノオロチとして目覚めようとしていた。
マガタノオロチが目覚める
ここ数日、12月にもかかわらず真夏のような暑さが続いており、さらに日本近海から去る水棲の怪獣たちや、地球から飛び去っていくUFOが観測されている。怪奇現象追跡サイト・SSPはこれらの異常事態が、地球滅亡の予兆だと考えていた。そして、滅亡は日本から始まるのではないかと推測し、調査を行っていた。
SSPが怪獣事件の調査に使用していた、古代の歴史書として知られている「太平風土記」。彼らはこれまで、ネットで断片的にアップされているものを閲覧していたが、その原本が街の郷土資料家・彦根教授によって保管されていることを突き止め、松戸シンと早見ジェッタは岸根教授のもとを訪ねる。しかし、岸根教授は2ヶ月前に亡くなっていた。シンたちは、岸根教授の妻に太平風土記の閲覧を申し出るが、妻は生前の岸根教授から、「太平風土記をいたずらに公開すれば、(世界は)恐怖と混乱に陥る」と言われており、閲覧を拒否する。
そのころ、ビートル隊に拘束されているジャグラーは、ビートル隊日本支部長官の菅沼に、8つの地脈が交わる、東京の聖地である東京タワーに、最後の魔王獣が現れると告げていた。以前、ウルトラマンオーブが激闘の末倒したマガオロチ。それは幼体にすぎず、その命を地底に託し、地球そのものを蛹(さなぎ)として完全体になると言うのだ。