【ネタバレ注意!】あさのあつこが『NO.6再会#2』を語る ネズミが放った「衝撃」の一言に啞然!?

『NO.6[ナンバーシックス]再会#2』著者あさのあつこインタビュー

ライター:山口 真央

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累計発行部数230万部を突破したディストピア小説の金字塔『NO.6』シリーズ。

2025年5月に発売した続編は、SNSで告知されると、たちまちトレンド1位に! AmazonでもSF・ホラー・ファンタジーのカテゴリで1位(2025年6月6日調べ)、ジュンク堂池袋本店でも総合1位(2025年6月2日調べ)を獲得するなど、一大ブームを巻き起こしています。

そんななか、2025年9月3日に早くも『NO.6[ナンバーシックス]再会#2』が刊行されました。作者のあさのあつこさんに、『#2』で思い入れのあるシーンや登場人物などを伺いました。

▼▼以下のインタビューは『NO.6[ナンバーシックス]再会#2』に書かれているセリフを紹介しているため、ネタバレを含みます。ネタバレを避けたい方は、『NO.6[ナンバーシックス]再会#2』をお読みになってからご覧ください。▼▼

あさのさんも啞然!? ネズミが放った「衝撃」の一言とは

──『NO.6[ナンバーシックス]再会#2』では、ネズミが紫苑の母である火藍(からん)を訪ねて、会話をするシーンが印象的でした。どのような思いで執筆されましたか。

あさの:じつは私もこのシーンで、ネズミが火藍に放ったある言葉が衝撃的でした。自分で書いていながら「この台詞の意味は何なんだろう」と考え込んでしまうくらいです。

ネズミの思いは常に複雑で、私にもわかりきれないところがあります。声優の細谷さんも、このシーンに注目してくださったみたいですね。どんな思いを抱えて、火藍にこの言葉を言ったのか、今後書き進めながらこたえを探していこうと思います。

一方で火藍の返答を聞いて、親の愛をきちんとまっとうできる人だと感じました。もちろんネズミの言葉を聞いて、戸惑いは生まれます。でも最後は、紫苑を手放すことに腹をくくる。私にも子どもがいますが、親が最終的に求められる愛は、子どもを手放せるかどうか。火藍はやはり紫苑を見送れる女性なんだなと改めて確信しました。

──あさのさんが『NO.6[ナンバーシックス]再会#2』で、印象に残っているシーンを教えてください。

あさの:ネズミの発言に対して、イヌカシが蹴り上げるシーンが気に入っています。イヌカシは、前シリーズで「NO.6」が崩壊するときに引き受けた「シオン」という名の子どもを、2年間育てています。ある意味、紫苑やネズミよりも、現実を捉えて生きている。大人になったなと感じました。

苦心したのは、再建委員会のメンバーに焦点を当てて描くところです。彼らが「NO.6」と関わりながら背負ってきたものを描くことで、ひとりひとりが立体的になり、荒れていたころの「NO.6」が思い起こされるといいなと思いながら描きました

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