
【妊活いつまで】不妊治療の終わり・その後のリアル「3人に1人が PTSD症状のハイリスク」知っておきたい注意点【専門家解説】
終わりから考える妊活 #1 (3/3) 1ページ目に戻る
2026.03.25
不妊治療を始める人・治療中の人に知ってほしい「3つのこと」
1つめは、不妊治療によって、誰もが必ず子どもを授かれるのではない、と理解すること。
2つめは、もし授からなかったら自分たちはどうしたいかを、治療の早い段階で、夫婦で話し合うこと。
「何歳まで治療を続ける? 夫婦二人でどう生きていく? どんな人生にしたい? と。治療が長引いてからそれを考えるのは、本当につらいことなので」と、香川先生は説明します。
3つめは、夫婦二人ともが、治療の当事者である、と意識すること。
不妊治療はどうしても女性中心になるため、心理的・物理的な負担も、女性側により大きくかかってきます。男性側は無意識に、不妊治療を「妻のこと」と捉えがちです。
「パートナーから『また次があるよ』『前向きになろう』と他人事のように励まされたり、はれもののように扱われることで、女性は孤立感を深めて、さらにつらくなってしまいます。治療がうまくいかなかった苦しみは、二人のもの。大切な検査の結果や判定を聞く機会には、必ず二人で行くなど、一緒に向き合うのが大切です」(香川先生)
不妊治療の問題としてクローズアップされやすいのは、お金や時間の負担、仕事との両立。ですが心理面の負担も、軽視できるものではありません。
多くのカップルが選択するその道をよりつらくなく進むには、望まない形の「終わり」があることも理解して、心理面で支え合っていくことが、ポイントになりそうです。
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この記事では「終わりから考える妊活」をテーマに、心理学者の香川香先生にお話を伺いました。続く次回は、不妊専門クリニックの院長・古賀文敏先生(医師、日本生殖心理学会・理事長)にお話を伺います。
不妊治療中の心理ケアを研究する古賀先生は「不妊治療で人生が揺らぐのを避けるために、気をつけるといい点がいくつかあります」と話します。
心や人間関係を守りながら、治療に取り組むポイントは? 不妊治療に向き合うために必要なことを、古賀先生にお聞きします。
参考文献:
香川香「不妊治療の不成功体験による心的外傷性ストレス症状に関する調査研究」

髙崎 順子
1974年東京生まれ。東京大学文学部卒業後、都内の出版社勤務を経て渡仏。書籍や新聞雑誌、ウェブなど幅広い日本語メディアで、フランスの文化・社会を題材に寄稿している。著書に『フランスはどう少子化を克服したか』(新潮新書)、『パリのごちそう』(主婦と生活社)、『休暇のマネジメント 28連休を実現するための仕組みと働き方』(KADOKAWA)などがある。得意分野は子育て環境。
1974年東京生まれ。東京大学文学部卒業後、都内の出版社勤務を経て渡仏。書籍や新聞雑誌、ウェブなど幅広い日本語メディアで、フランスの文化・社会を題材に寄稿している。著書に『フランスはどう少子化を克服したか』(新潮新書)、『パリのごちそう』(主婦と生活社)、『休暇のマネジメント 28連休を実現するための仕組みと働き方』(KADOKAWA)などがある。得意分野は子育て環境。

































香川 香
関西大学 人間健康学部 教授。日本生殖心理学会 理事。生殖心理カウンセラー。臨床心理学が専門。中でも、生殖や不妊に悩む女性の心理的健康をテーマに、体外受精をはじめとする生殖補助医療などの、いわゆる不妊治療によって生じる心理的な負担について研究する「生殖心理学」の分野で、不妊治療終結後の女性心理を多角的に分析している。
関西大学 人間健康学部 教授。日本生殖心理学会 理事。生殖心理カウンセラー。臨床心理学が専門。中でも、生殖や不妊に悩む女性の心理的健康をテーマに、体外受精をはじめとする生殖補助医療などの、いわゆる不妊治療によって生じる心理的な負担について研究する「生殖心理学」の分野で、不妊治療終結後の女性心理を多角的に分析している。