音楽劇「あらしのよるに」きむらゆういちさん稽古場初見学レポート W主演・白石隼也&南野巴那も意気込み十分!
種を超えた友情を描いた きむらゆういち と あべ弘士の名作
2024.08.23
ライター:中村 美奈子
雪のあらしを激しい動きで表現するおもしろさに感嘆
本番に向けて、舞台に関わるスタッフ陣それぞれが力とアイデアを出し合い、ひとつひとつのシーンを作りあげていく様子を、じっと見つめていたきむらさんに感想を伺いました。
──ふぶきのシーンからラストシーンまで、稽古を見た感想はいかがでしたか?
きむらゆういちさん(以下、きむら):けっこう迫力がありましたね。シナリオには書いていない部分を、人間の動きで表現するというのがおもしろかったです。絵本では、ふぶきが続いたという描写はたった2行しかないのですが、稽古を見るとかなり奥行きがあるし、立体的で非常に重い。雪を演じるみなさんの動きが、実によくできていると思いました。これが稽古で、本番に向けてさらにブラッシュアップして最終的にどうなるのかが、一番の醍醐味かなと思います。
──印象に残ったシーンはどこですか?
きむら:おなかが空いたガブに、メイが自分をエサだと言うふたりのやりとりです。特に、ガブが洞穴を出ていった後で「へっ! いまさらメイを食えるわけないっすよ」というセリフの言い方が、非常に良かった。ちゃんとガブをやってくれているなと感じましたね。
──音楽や歌を聴いて、いかがでしたか?
きむら:ふぶきが何日も止まない様子や、メイやガブがどんどん弱っていくところは、音楽の使い方がうまいなと思いました。音楽は再演のときと同じですが、キャストがだいぶ変わったというところで、新しいイメージで見ることができて、新鮮でしたね。本番が楽しみです。
──楽しみにしている方へ、一言お願いします。
きむら:僕は原作者なので、お芝居を見て感動したら、ぜひ絵本を読んでください。8月24日(土)と25日(日)は、15:00の公演終了後にサイン会も行いますので、楽しみにしていてください。