子どもの英語 「英会話」では身につかない 「リーディング力」が英語力アップの近道 〔日本の親の4大誤解〕
英語教育=英会話ではない! 世界で活躍できる英語力の育て方 #2
2023.07.11
バイリンガルスクールTLC for Kids代表:船津 徹
中高生の英語教育には2つのコツがある!
勘違い④ ティーンエイジャーからの英語教育は手遅れだと思っている
「中高生では英語は手遅れですか?」と相談を受けることがあります。
確かに、中高生になると日本語の発音と日本語思考が固定化するため、それ以下の子どもよりも英語の発音をはじめ、英語思考への切り替えが難しくなります。
とはいえ、手遅れということはありません。ティーンエイジャーから英語力をつけるには次の2つの力をつけるといいでしょう。
① リーディング力
② コミュニケーション力
リーディング力はここまで繰り返し伝えていることです。中学生から英語力をつけるなら、単語や文法ルールなどを日本語で教えて理解し、「リーディング(洋書の多読)」で英語は英語で理解する思考回路を育てるといいでしょう。
もう一つのコミュニケーション力とは、あらかじめ決められた会話を練習するのではなく、生きた英語を使い、相手と信頼関係を築くことです。
中高生以上が英語力をつけるにはコミュニケーション力も重要
私の英語歴をお話しすると、英語に触れたのは中学生からです。洋楽が好きになって、音楽を聴きつつ、歌詞カードに書いてある英語を訳するような日々を送っていました。
また、我が家は父親の方針でホストファミリーをしたことがあって、アメリカ人の短期留学生を受け入れたこともあります。
教科書を離れたところで、英語を使ってコミュニケーションをとる機会に恵まれると、今度は相手と会話をする中で、もっと深く自分の思いを伝えたいという欲求が生まれました。
そして、文法もボキャブラリーも、他人と打ち解けるにはさまざまな周辺知識もつけないとダメだと思うようになり、単純な向上心から高校1年生のときに米国に留学をしたのです。
自分の気持ちや思いを伝えたい、相手を理解したいという欲求は英語力のみならず、世界の人と渡り歩ける力を伸ばすきっかけにもなります。
また、私の知っている中に英語が得意でなかったにもかかわらず、米国に留学した中学3年生のB君がいます。
B君は留学して1年も経たないうちに日常会話をこなせるようになり、学校でもクラスプレジデント(学年生徒会長)に推薦されるほどになりました。
彼は日本で演劇を学んでいて、ボディランゲージなども駆使してコミュニケーションし、周囲と信頼関係を築いていったのです。
たとえ英語力があっても、伝える力がなければ宝の持ち腐れです。我が子に本当の英語力を身につけさせたいと思うなら、コミュニケーション力にも注目することが大切です。
次回は、いよいよ「日本人の子どものための英語学習プロセス」を紹介します。英語学習にはステップ0~ステップ3までがありますが、子どもが英語学習をスタートする年齢で学ぶ順序が多少、違います。
3歳から、あるいは6歳以上で学習をスタートする場合など、年齢別の目安を紹介します。
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船津 徹(ふなつ とおる)
バイリンガルスクールTLC for Kids代表
明治大学経営学部卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威である故・七田眞氏に師事する。その後独立して、米ハワイ州に移住。2001年ホノルルにTLC for Kidsを設立し、英語力、コミュニケーション力、論理力など、世界で活躍できるグローバル人材を育てるための独自の教育プログラムをもって指導にあたる。2020年までに5000名以上の子どもの教育に携わり、卒業生の多くが世界の難関大学に進学し、各国で活躍している。
【主な共著や監修書】
「世界標準の子育て」(ダイヤモンド社)
「世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方」(大和書房)
「失敗に負けない『強い心』が身につく 世界標準の自己肯定感の育て方」(KADOKAWA) など
「世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方」(大和書房)にはさらに詳しく、英語学習のプロセスや方法、先生の教えを受けた子どもたちのエピソードなどが紹介されています。ノウハウとじっくりと参考にされたい方はこちらもチェック!
取材・文/梶原知恵
『世界で活躍できる英語力の育て方』の連載は、全5回。
第1回を読む。
第3回を読む。
第4回を読む。
第5回を読む。
※公開日までリンク無効
梶原 知恵
大学で児童文学を学ぶ。出版・広告・WEB制作の総合編集プロダクション、金融経済メディア、外資系IT企業のパートナー会社勤務を経て現在に。そのなかで書籍、雑誌、企業誌、フリーペーパー、Webコンテンツといった、さまざまな媒体を経験する。 現在は育児・教育からエンタメ、医療、料理、冠婚葬祭、金融、ITシステム情報まで、各媒体の企画・編集・執筆をワンストップで手がけている。趣味は観劇。特技は長唄。着付け師でもある。
大学で児童文学を学ぶ。出版・広告・WEB制作の総合編集プロダクション、金融経済メディア、外資系IT企業のパートナー会社勤務を経て現在に。そのなかで書籍、雑誌、企業誌、フリーペーパー、Webコンテンツといった、さまざまな媒体を経験する。 現在は育児・教育からエンタメ、医療、料理、冠婚葬祭、金融、ITシステム情報まで、各媒体の企画・編集・執筆をワンストップで手がけている。趣味は観劇。特技は長唄。着付け師でもある。
船津 徹
明治大学経営学部卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威である故・七田眞氏に師事する。その後独立して、米ハワイ州に移住。2001年ホノルルにTLC for Kidsを設立し、英語力、コミュニケーション力、論理力など、世界で活躍できるグローバル人材を育てるための独自の教育プログラムを持って指導にあたる。2020年までに5000名以上の子どもの教育に携わり、卒業生の多くが世界の難関大学に進学し、各国で活躍している。 https://torufun.amebaownd.com/ 【主な共著や監修書】 「世界標準の子育て」(ダイヤモンド社) 「世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方」(大和書房) 「失敗に負けない『強い心』が身につく 世界標準の自己肯定感の育て方」(KADOKAWA) など
明治大学経営学部卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威である故・七田眞氏に師事する。その後独立して、米ハワイ州に移住。2001年ホノルルにTLC for Kidsを設立し、英語力、コミュニケーション力、論理力など、世界で活躍できるグローバル人材を育てるための独自の教育プログラムを持って指導にあたる。2020年までに5000名以上の子どもの教育に携わり、卒業生の多くが世界の難関大学に進学し、各国で活躍している。 https://torufun.amebaownd.com/ 【主な共著や監修書】 「世界標準の子育て」(ダイヤモンド社) 「世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方」(大和書房) 「失敗に負けない『強い心』が身につく 世界標準の自己肯定感の育て方」(KADOKAWA) など