「子どもの爪嚙み」原因を小児科医・ふらいと先生が解説

小児科医・ふらいと先生「子どもはなぜ爪を嚙むの?」 #1 子どもの爪嚙みの原因とリスク

新生児医・小児科医:今西 洋介

出血するほど嚙むときはすぐ小児科へ

──今までのお話で、心配しすぎることはないというのはわかったのですが、実際に爪を嚙むことでのリスクはあるのでしょうか? 

今西先生:多く見られる症状として、「爪の先がギザギザになる」、「嚙みすぎて深爪になる」、「爪の甘皮が剝ける」などが挙げられます。しかし、その程度なら家庭内での経過観察で大丈夫でしょう。

ただ、爪だけでなく、皮膚まで嚙んで出血しているような場合はすぐに受診してください。

また、稀ではありますが、爪嚙みから感染を起こすケースもあります。傷から感染して指が腫れたりする可能性もゼロではないので、それは外科的処置が必要になります。その場合も小児科を受診してください。

──親心としては、いつまでも爪嚙みがやめられないなど、精神的に依存してしまうのではという不安もあります。

今西先生:精神的な依存へは、あまり心配いりません。爪嚙みは、成長とともに高い確率で治ります。正しく対処しながら、親が過度に反応しすぎないことがなによりも重要です。

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親は「爪嚙みを早くやめさせなければ」と思ってしまいますが、過度に心配しすぎることはなく、ほとんどが見守っていれば大丈夫ということでした。

ただ、見守るといっても、何もせずに放っておけばOKということではありません。2回目では、爪嚙みを何度も発見したときの、親の正しい対処法をお聞きします。

取材・文/宇野安紀子

子どもの爪嚙み連載は全3回。
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(2回目公開日は2023年6月23日、3回目公開日は2023年6月24日公開。公開日までURLのリンク無効)

『新生児科医・小児科医ふらいと先生の 子育て「これってほんと?」答えます』著:今西洋介(西東社)
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いまにし ようすけ

今西 洋介

Yosuke Imanishi
小児科医・新生児科医

小児科医・新生児科医、小児医療ジャーナリスト。一般社団法人チャイルドリテラシー協会代表理事。漫画・ドラマ『コウノドリ』の取材協力医師を努めた。 NICUで新生児医療を行う傍ら、ヘルスプロモーションの会社を起業し、公衆衛生学の社会人大学院生として母親に関する疫学研究を行う。 SNSを駆使し、小児医療・福祉に関する課題を社会問題として社会に提起。一般の方にわかりやすく解説し、小児医療と社会をつなげるミドルマンを目指す。3姉妹の父親。趣味はNBA観戦。 最新著書『新生児科医・小児科医ふらいと先生の 子育て「これってほんと?」答えます』(西東社) Twitterのフォロワー数は14万人。 Twitter @doctor_nw

小児科医・新生児科医、小児医療ジャーナリスト。一般社団法人チャイルドリテラシー協会代表理事。漫画・ドラマ『コウノドリ』の取材協力医師を努めた。 NICUで新生児医療を行う傍ら、ヘルスプロモーションの会社を起業し、公衆衛生学の社会人大学院生として母親に関する疫学研究を行う。 SNSを駆使し、小児医療・福祉に関する課題を社会問題として社会に提起。一般の方にわかりやすく解説し、小児医療と社会をつなげるミドルマンを目指す。3姉妹の父親。趣味はNBA観戦。 最新著書『新生児科医・小児科医ふらいと先生の 子育て「これってほんと?」答えます』(西東社) Twitterのフォロワー数は14万人。 Twitter @doctor_nw