【産婦人科医監修】妊娠1ヵ月(0週~3週)の症状は? 妊娠超初期の体の変化と兆候 気をつけること

【妊娠初期シリーズ①】産婦人科医に聞く、妊娠1ヵ月(0週~3週)のサイン・過ごし方・注意点 (3/4) 1ページ目に戻る

産婦人科医:柴田 綾子

妊娠検査薬はいつから使える? 「フライング検査」はなぜダメ?

妊娠1ヵ月は、妊娠が成立していてもまだわからない時期です。

妊娠の有無を最も早く簡単に確認する方法は妊娠検査薬の使用ですが、市販の妊娠検査薬は月経予定日の約1週間後(妊娠5週ごろ)から使用できるタイプがほとんどです。

月経予定日当日に判定できる「早期妊娠検査薬」もありますが、妊娠週数でいうと妊娠4週(妊娠2ヵ月の最初の週)にあたります。

そのため、妊娠1ヵ月での検査は「フライング検査」となり、正確な結果が得られない場合があります。正しい判定をするためには、検査のタイミングを守ることが大切です。

イラスト/吉田いらこ
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「病院ならもっと早く妊娠がわかるのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、病院で使用する妊娠検査薬も市販のものと精度は同じです。

また、妊娠1ヵ月では赤ちゃんがまだ小さく、エコー検査でも赤ちゃんの確認はできないため、妊娠検査薬が使える妊娠5週ごろまで待つのがよいでしょう。

ただし、不正出血が続く、下腹部の痛みが気になるなどの症状がある場合は、産婦人科で受診するようにしましょう。

食事で気をつけることは? 葉酸サプリはいつから始めるべき?

妊娠1ヵ月は、まだつわりの症状のない方も多いため、今のうちに栄養バランスの整った食事をとっておくと安心です。

赤ちゃんの体を作るうえで大切な栄養素として、葉酸、鉄、カルシウムなどがありますが、食事だけで必要量をとることは難しいため、妊活用や妊婦向けのサプリメントもうまく取り入れるようにしましょう。

特に妊娠する1ヵ月前から妊娠3ヵ月ごろには、葉酸をしっかりとることが非常に大切です。葉酸は、赤ちゃんの脳や神経を作るのに必要な栄養素で、妊娠する1ヵ月前からサプリメントなどで葉酸をとっておくことで「神経管閉鎖障害(脳や背中の神経の障害)」のリスクを下げることができます。

また妊娠初期のビタミンAの過剰摂取は、胎児の器官形成異常を引き起こす可能性があるため、気を付けるようにしましょう。妊活用や妊婦向けの葉酸サプリメントは、ビタミンAが入っていないものを選ぶと安心です。

写真:milatas/イメージマート

アルコールは赤ちゃんの成長発達に悪影響が出るといわれています。妊活を始めた時点でお休みするか、少なめにしておいて、妊娠がわかったら禁酒するようにしましょう。

カフェインは妊活中・妊娠中ともに1日200~300mg以下(コーヒー1~2杯以下)が好ましく、これはカフェインを摂りすぎていると流産や早産のリスクが上がったり、赤ちゃんの成長に影響が出たりするリスクが報告されているためです。

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